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幻獣ムベンベを追え/アヘン王国潜入記 [本]

高野秀行さんの本を二冊。高野さんの本は面白い。

高野秀行「幻獣ムベンベを追え」集英社文庫

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コンゴ奥地の湖に太古の昔より生息するといわれる謎の怪獣モケーレ・ムベンベ発見に挑む早稲田大学探検部11名の勇猛果敢、荒唐無稽、前途多難な密林サバイバル生活40日間。
(解説・宮部みゆき)
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高野秀行さんのデビュー作。といっても単行本刊行時は著者名は早稲田大学探検部となっていました。
とはいえほとんど高野さんが書いていますし、作家のデビュー作にはその後の総ての要素が入っているという説に納得します。
コンゴ奥地の怪獣を探しに行くのですが、現地人とのいさかいもあるし、マラリアで死にそうになる隊員も複数出ます。
現地についてみると湖の水深が思ったより浅く、とても怪獣がいると思えないのも意外な展開。
とはいえ高野さんのユーモアあふれる文章で読ませます。
最後のメンバー紹介とそれぞれの感想、その後の人生を読むと青春物語の傑作だと思います

高野秀行「アヘン王国潜入記」集英社文庫

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ゲリラとアヘン栽培!7か月の仰天本格ルポ。
ゴールデン・トライアングルの村に住み反政府ゲリラと共に播種から収穫まで7か月間アヘン栽培。
それは農業か犯罪か。タイム誌も仰天の世界初ルポ。東南アジア民族抗争の発火点が明らかに!
(解説/船戸与一)
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ミャンマー、タイ、ラオスの「ゴールデン・トライアングル」のミャンマーの中国国境地帯にあるワ州で生活したルポ。
高野さんはタイで教師をしていた事もありタイでワ軍の外交副部長と知り合いミャンマーに入ります。
ワ州は少数民族のワ人の反政府ゲリラ軍の統治する地域。麻薬王のクンサーと対立しています。
高野さんは1995~6年に7ヶ月間ワ州の村でアヘン栽培します。
最後には医者も薬もない村で体調不良に苦しみアヘン中毒になってしまいます。
何とかタイに帰り着き、翌年テレビクルーとワ州に向かいますが、クンサーがビルマ政府軍に投降し情勢の変化で入れません。
そして頼りのワ軍の外交副部長が暗殺されてしまい、断念。
高野さんの「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」というポリシーを実現した傑作。


幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: Kindle版



【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: Kindle版



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