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横山信義「高速戦艦「赤城」3-巡洋戦艦急襲」 [本]

横山信義「高速戦艦「赤城」3-巡洋戦艦急襲」C★NOVELS

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航空主兵主義に活路を求めた連合艦隊は、初戦の劣勢を押し返しついにフィリピンの米国アジア艦隊撃退に成功。
さらに太平洋艦隊に対抗するため、日本が最後に建造した高速戦艦「赤城」をも投入して空母機動部隊の大増強をおこなった。
対する米軍は艦隊の再編と同時にトラック諸島の要塞化を進め、B17大型爆撃機によるマリアナ、パラオの日本軍基地への空爆を継続。
連合艦隊は太平洋艦隊が再び攻勢に出てくることを確信し、総力を挙げて南洋に向け出撃した。
だがその時、思いもかけない方面から米軍来襲の一報が……。
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横山信義さんの仮想戦記新シリーズ3巻です。
米国が大艦巨砲に走る中、日本は航空主兵で対抗しようとしますが、、
今回の一番のIFはスターリンもヒトラーも死亡しヨーロッパで大戦が起きていない事。
このため日英同盟は健在で、アメリカのみが満州国の件で日本を敵視しています。
英国の技術的・経済的支援はありますが、日本が単独で米国と戦争をするのは厳しいですね。
英国製の日の丸マークの戦闘機や爆撃機が登場するのは面白い。
航空主兵で米国と善戦していますが、徐々に国力の差が出て来そう。
続巻楽しみです。

高速戦艦「赤城」3-巡洋戦艦急襲 (C★NOVELS 55-129)

高速戦艦「赤城」3-巡洋戦艦急襲 (C★NOVELS 55-129)

  • 作者: 横山 信義
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2023/12/20
  • メディア: 新書



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本の話 [本]

昨年も映画ほどではないですが、たくさん本を読みました。
面白かったものは大体ブログに感想書いています。

特に面白かったものとしては以下。
荒木あかね「此の世の果ての殺人」、佐藤究さんの諸作、山口優「星霊の艦隊」円城塔「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」「唐突ながら: ウディ・アレン自伝」森博嗣「オメガ城の惨劇」デニス・E・テイラー「われらはレギオン1-3」他の諸作、田坂広志「死は存在しない」ジョン・スコルジー「怪獣保護協会」黒井緑さんの諸作、小川哲さんの諸作、高野秀行さんの諸作

さて、本に関して特筆すべきこととしては、映画関係で親しいNさんにFさんを紹介してもらった事です。
Fさんは私よりかなり若いのですが、本の趣味がどんぴしゃり。
わかさやでお会いして一番好きなSFは?の問いの答えが、谷甲州「航空宇宙軍史」!
他にも佐藤大輔や森博嗣など好みがぴったりでした。

上記の面白かった本の中でも、黒井緑さんの諸作(軍艦マンガです)、デニス・E・テイラーなどはFさんに教えていただいたものです。

この年になってこれほど本の趣味が合う人に出会えるとはNさんには感謝しかないです。
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野田知佑メモリアルブック/机の上の動物園 [本]

「完全保存版 カヌーイスト野田知佑メモリアルブック」SHOGAKUKAN SJ MOOK

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「日本の川を旅する」で鮮烈なデビューをし、日本はもちろん、世界の川を旅してきた野田知佑。
カヤックツーリングの文化を日本に根付かせ、アウトドア界を牽引し続けてきた。
刻々と汚れていく日本の川に憤怒しつつも、日本の細やかな自然と魚を愛し続け、多くの著書を残してくれた。
彼が紡いだ文章は、自然の情景や、自然と共に暮らす人の言葉を巧みに盛り込み、多くの読者の心を虜にした。
旅に出ること、自由に生きることの大切さを常に若者に伝え、彼らの背中を押し続けた。
晩年は、徳島に終の棲家をかまえ、川ガキ養成講座の校長として、多くの子供たちに川の楽しさを伝え続けた。
野田知佑の航跡を振り返りつつ、使った道具や旅した川の地図、親交のあった作家が見た彼の横顔、文章の元となったメモ書きに書斎の写真なども収録。
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2022年亡くなったカヌーイスト野田知佑さんの追悼本です。
野田さんの事は椎名誠さんの本で知ったのですが、その後、野田さんの本も読みました。
アウトドアにはあまり縁がないのですが、本で読むのは楽しい。
椎名さん風に言うなら温かい部屋でお酒を飲みながら、寒い場所の旅行記を読むようなものか。
野田さんは一時期鹿児島に住んでいて、鹿児島に帰ると良く行った店のマスターとは同じマンションだったとか。

椎名誠「机の上の動物園」産業編集センター

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世界中を旅してきた著者が旅先から持ち帰ったモノや道具を一堂に集めた一冊。
フランスのフライパン、パタゴニアのカンナ、アムチトカ島のナイフ、南米の飾り馬とホルスタイン、世界各地の道で拾った石ころ、アメリカ西海岸のなめくじ人形など、何の役にも立たないが、なぜか気になって手放せない愛しきガラクタたちを、旅のエピソードとともに紹介。
椎名誠ならではのユニークな旅の流儀が見えてくる。作家生活45周年を迎える著者初の「モノ雑文集」。
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作家の椎名誠さんが、旅先から持ち帰った物を1冊にまとめた本です。
現物の写真を元に色々な物を手に入れた経緯や大変だった旅の話を語ります。
写真が楽しいですね。


完全保存版 カヌーイスト野田知佑メモリアルブック (BE-PAL)

完全保存版 カヌーイスト野田知佑メモリアルブック (BE-PAL)

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2023/04/19
  • メディア: Kindle版



机の上の動物園

机の上の動物園

  • 作者: 椎名 誠
  • 出版社/メーカー: 産業編集センター
  • 発売日: 2023/08/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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高野秀行「辺境中毒!」など [本]

高野秀行「辺境中毒!」集英社文庫

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辺境を旅するってこんなに楽しい!!
コンゴ、ミャンマー、インドなど、世界中を旅する著者による辺境探検のススメ。
目を凝らせば辺境はいたるところに存在する!
角田光代や大槻ケンヂ、角幡唯介らとの対談も収録。(解説/杉江由次)
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高野秀行さんはまさに辺境中毒。
辺境を旅する楽しさ、大変さが存分に書かれています。
体験記だけでなく角田光代、大槻ケンヂらとの対談も収録されています。
ブレーキの利かないバイクで死にかけたり、アヘン中毒を粉らわすための酒でアルコール中毒になったりも、、
面白いがマネできないですね。

高野さんの本は「謎の独立国家ソマリランド」の前に何か読んだな、と思っていたのですが、、
それが清水克行さんとの対談本「世界の辺境とハードボイルド室町時代」でした。
その続編「辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦」も読みました。
その2冊の感想は以下です。まあ、他の本の話もありますが。

https://kisa1.blog.ss-blog.jp/2018-08-05


【カラー版】辺境中毒! (集英社文庫)

【カラー版】辺境中毒! (集英社文庫)

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/05/01
  • メディア: Kindle版



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ワセダ三畳青春記/アジア新聞屋台村 [本]

「謎の独立国家ソマリランド」「恋するソマリア」が面白かったので高野秀行さんの本を何冊か読みました。

高野秀行「ワセダ三畳青春記」集英社文庫

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家賃12000円。早稲田の超ボロアパート野々村荘はケッタイな住人だらけ。三畳一間の私の部屋は探検部のタマリ場となり…。
限りなく「おバカ」な青春を描いた書き下ろし傑作。(解説・吉田伸子)
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これは面白かった。
何と早稲田大学の正門のすぐ近くの三畳間で高野さんが暮らした話。
高野さんは早稲田の探検部なので元々は探検部の後輩の紹介。
海外に1年近く行っていても仲間の誰かがその部屋に住んでいるというのが凄い。
野々村荘のエピソードは抱腹絶倒ですが、高野さん自身がヤバい植物を食べておかしくなったりするのでいい子はマネしてはいけません。
ラスト、野々村荘を去っていく高野さんが泣ける。

高野秀行「アジア新聞屋台村」集英社文庫

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エスニックな香り溢れるタフで愉快な会社!?
東京にある小さな新聞社エイジアンはアジアの多国籍の人間が机を屋台のように並べて新聞を作っている。
そこに迎えいれられたタカノ青年は…。タフで心躍る青春友情冒険物語。(解説/角田光代)
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東南アジアの複数の新聞を発行している新聞社エイジアン。
まだ野々村荘にいた高野さんはこの会社の新聞作りを手伝う事になりますが、、
若い女性社長は、校正って何ですか?とか超アバウト。
とりあえず作ってみて売れなければやめてしまうとか、、
それに振り回される高野青年。
「ワセダ三畳青春記」と同じく青春期の続編という感もあり面白かったです。


ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/04/17
  • メディア: Kindle版



アジア新聞屋台村 (集英社文庫)

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/03/06
  • メディア: Kindle版



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半暮刻/マリスアングル [本]

月村了衛「半暮刻」双葉社

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児童養護施設で育った元不良の翔太は先輩の誘いで「カタラ」という会員制バーの従業員になる。
ここは言葉巧みに女性を騙し惚れさせ、金を使わせて借金まみれにしたのち、風俗に落とすことが目的の半グレが経営する店だった。
〈マニュアル〉に沿って女たちを騙していく翔太に有名私大に通いながら〈学び〉のためにカタラで働く海斗が声をかける。
「俺たち一緒にやらないか……」。二人の若者を通した日本社会の歪み、そして「本当の悪とは」を描く社会派小説。
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月村了衛さんの最新作です。
女性を騙す会員制クラブの授業員になった、翔太と海斗。
この二人のある種の友情とその後の人生を描いて読ませますね。
最近も問題になった似た事件がありました。
さすがは月村さん、一気読みでした。

誉田哲也「マリスアングル」光文社

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塞がれた窓、防音壁、追加錠……監禁目的の改築が施された民家で男性死体が発見された。
警視庁捜査一課殺人班十一係主任、姫川玲子が特捜に入るも、現場は証拠が隠滅されていて糸口はない。
犯人はなんの目的で死体を放置したのか?
玲子の天性の勘と閃き、そして久江の心に寄り添う聞き込みで捜査が進展すると、思いもよらない人物が浮かび上がってきて??。
魚住久江が合流し、姫川班が鮮烈な進化を遂げるシリーズ第10作!
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誉田哲也さんの姫川玲子シリーズ最新作です。
姫川玲子の私生活にも大きな変化がありちょっと驚きました。
他にシリーズ化されている魚住久江が姫川班に移動となりそこも興味深いです。
さすがは誉田さん、読ませます。シリーズの続巻も楽しみです。


半暮刻

半暮刻

  • 作者: 月村了衛
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2023/10/18
  • メディア: Kindle版



マリスアングル 警部補 姫川玲子

マリスアングル 警部補 姫川玲子

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2023/10/25
  • メディア: Kindle版



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サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊/ゲームの王国 [本]

椎名誠「サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊」小学館

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「あやしい探検隊」の発端となった「東日本何でもケトばす会(東ケト会)」が結成されたのが1963年。
それから60年、正統後継団体として日本全国を飛び回ってきた雑魚釣り隊にも、遂に終宴の時がやってきた。
今作でも北海道余市から宮古島まで自由きままに旅を続けていた隊員たちだったが、そんな活動にもコロナの影が忍び寄り……。
フィナーレは涙雨降る八丈島のキャンプ場での大宴会。
悪天候にもめげずに船で沖に出ていった男たちに、果たして島の女神は微笑んだのだろうか。
「みんなありがとう。おもしろかったよなあ」(雑魚釣り隊隊長・椎名誠)
笑いと感動(?)のシリーズ最終巻!!
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椎名誠さんの雑魚釣り隊シリーズ最終巻です。
「あやしい探検隊」から始まったアウトドアシリーズも本作で最後です。
本作には詳細は書いていないですが、椎名さんはコロナで入院し一時期は危なかったそうです。
また、自宅の階段で転落し骨折されたという事件もあったとか。
という事で、雑魚釣り隊の面々は釣り船で釣っているものの、椎名さんはちょっとだけ釣って、宴会/キャンプに参加するだけという場合も多いです。
そろそろ潮時という事でしょうか。ちょっと寂しいですが。

小川哲「ゲームの王国」上下早川書房

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サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。
貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。
皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。
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「君を殺す」――大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いとふたりの訣別から半世紀が経った。
政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく権力の頂点を目指す。
一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、脳波測定を利用したゲーム〈チャンドゥク〉の開発を、早熟な少年アルンと共に進めていた。
過去の物語に呪縛されながらも、光ある未来を希求して彷徨うソリヤとムイタックが、最後に手にしたものとは……。
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2023年1月の直木賞受賞作『地図と拳』が面白かったので、その前作の本書を読んでみました。
満州国を描いた『地図と拳』ほどの完成度はないですが、ポル・ポトによる虐殺を描く上巻、近未来を描く下巻どちらも面白いです。
ちょっとラストが惜しいですが、読ませますね。
小川さんの他の本も読んでみようと思います。


サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊

サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊

  • 作者: 椎名誠
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2023/09/29
  • メディア: Kindle版



ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)

ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 小川 哲
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Kindle版



ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)

ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 小川 哲
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Kindle版



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謎の独立国家ソマリランド/恋するソマリア [本]

高野秀行「謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」集英社文庫

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“崩壊国家ソマリア”の中で奇跡的に平和を達成しているという謎の独立国ソマリランド。
そこは“北斗の拳”か“ONE PIECE”か。それとも地上の“ラピュタ”なのか。
真相を確かめるべく著者は世界で最も危険なエリアに飛び込んだ。
覚醒植物に興奮し、海賊の見積りをとり、イスラム過激派に狙われながら、現代の秘境を探る衝撃のルポルタージュ。
第35回講談社ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞作。
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高野秀行さんのルポルタージュです。これは面白かった。
崩壊した旧ソマリ共和国の北部の独立国ソマリランドに行き調査します。
この高野さんの行動力には圧倒されます。
ソマリランドは内戦の危機を乗り越え民主的な選挙を行っていました。
ですが、アメリカはじめ国連やEUは認めていません。
さらに北東部のプントランドも独立を宣言していますが、こちらは海賊国家と言われています。
そして南部ソマリアはいまだに内戦状態い。
南部は危険すぎてかっての首都モガデシュにしか行けませんが、ソマリランドとプントランドに行き自分の目で見てるのが凄い。

高野秀行「恋するソマリア」集英社文庫

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内戦が続き無政府状態のソマリア。だがそこには、現代のテクノロジーと伝統的な氏族社会が融合した摩訶不思議な世界が広がっていた。
ベテランジャーナリスト・ワイヤッブや22歳にして南部ソマリアの首都で支局長を務める剛腕美女ハムディらに導かれて、著者はソマリ世界に深く足を踏み入れていく―。
世界で最も危険なエリアの真実見たり!“片想い”炸裂の過激ノンフィクション。
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「謎の独立国家ソマリランド」の続編。こちらも面白い。
ソマリに魅せられた高野さんは前作を執筆しつつ再度ソマリに向かいます。
ソマリの友人達にも色々と変化があり、中には襲撃され殺された人や重傷の人も。
表紙にもなっている20才そこそこで南部ソマリア首都でTV支局長の剛腕美女ハムディが印象的。
念願かなって南部の首都を出て危険地帯に行きますが、イスラム原理主義の襲撃を受けます。
一歩間違えれば死んでいたのでしょうが、現実感がなかったとか。
ハムディは難民としてオスロに移住してしまうので、南部に行くのも難しそうですが、さらに続編出れば読みたいです。


謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 本の雑誌社
  • 発売日: 2014/11/01
  • メディア: Kindle版



恋するソマリア (集英社文庫)

恋するソマリア (集英社文庫)

  • 作者: 高野秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/07/27
  • メディア: Kindle版



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777 トリプルセブン/あなたが誰かを殺した [本]

伊坂幸太郎「777 トリプルセブン」KADOKAWA

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やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。
通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。
時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。
彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。
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伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ最新作です。
「マリアビートル」はブラッド・ピット主演で映画化されました。
映画でビットが演じた運の悪い殺し屋七尾が今回も主人公です。
今回は都心のホテルが舞台でやはり殺し屋が集まってきて、死体が転がります。
伊坂さんらしく張りまくった伏線が最後には鮮やかに解決します。
面白かったです。

東野圭吾「あなたが誰かを殺した」講談社

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閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。
愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。
残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。
そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。
――私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。
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東野圭吾さんの新作です。
加賀恭一郎シリーズですが、刑事として捜査するのではなく連続殺人事件の被害者家族の「検証会」にオブザーバとして参加するという話。
でも加賀らしく司会進行を進め最後には意外な犯人を指摘します。
真相はかなり入り組んでいますが、東野さんらしく分かりやすく描かれているので面白く読みました。
777 トリプルセブン (角川書店単行本)

777 トリプルセブン (角川書店単行本)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2023/09/21
  • メディア: Kindle版



あなたが誰かを殺した

あなたが誰かを殺した

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2023/09/21
  • メディア: 単行本



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情景の殺人者/殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官 [本]

森博嗣「情景の殺人者」講談社ノベルス

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真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。
被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。
最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。
女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。
浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り始めた。
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森博嗣さんの最新作。XXシリーズ3作目。
小川令子と加部谷恵美の探偵事務所が事件に巻き込まれます。
雨宮純も登場します。
S&Mや真賀田四季が今回登場しないのは残念。
事件に関しては割と単純で解決もあっさりしているのは最近の森作品らしいですね。
次は「ωの悲劇」ですね。やっと出るGシリーズの最終巻という事で楽しみです。

大倉崇裕「殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官」二見書房

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正体不明の巨大生物「怪獣」の度重なる出現に対抗すべく、専門省庁「怪獣省」が置かれ、発見・予報・殲滅の撃退プロセスを確立させた日本。
怪獣の進行方向や攻撃方法を分析する予報官の岩戸正美は任務中、奇妙な事件に遭遇する。
風力発電所の停止命令が届かなかった町で、瓦礫の下から見つかった死体。
音響統制が敷かれた静寂の中で鳴り響いた一発の銃声。
怪獣が生息していると噂される湖で失踪した調査官
――そして、怪獣にまつわる事件には必ず、年季の入ったコートをなびかせた一人の中年男が現れる。
警察庁特別捜査室の船村と名乗った男のことを、正美は噂で知っていた。
怪獣に関連した特殊な事件を扱う「特別捜査官」。正美は、怪獣を巡る奇妙な事件の捜査に巻き込まれていく……。
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怪獣が出現する日本。怪獣省で怪獣を分析する予報官の岩戸正美が奇妙な事件に遭遇します。
怪獣殲滅作戦も面白いのですが、その世界でのミステリ的事件を描いているのが面白い。
怪獣ものとミステリの両方が楽しめます。
ただ怪獣ファンとしては怪獣殲滅作戦ももっと描いて欲しいという感じも。
面白かったので続編も読みたいです。


情景の殺人者 Scene Killer (講談社ノベルス)

情景の殺人者 Scene Killer (講談社ノベルス)

  • 作者: 森博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2023/10/06
  • メディア: Kindle版



殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官

殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官

  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2022/12/12
  • メディア: 単行本



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