円城塔「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」 [本]
円城塔「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」集英社
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TVアニメシリーズ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』小説版!
2030年、千葉県逃尾市に一体の未確認飛行生物が飛来する。
「ジェットジャガー」と呼ばれる銀色のロボットと交戦の末、突然死を遂げたその怪鳥は「ラドン」と名付けられた。
その後、逃尾市周辺でラドンの死骸が相次いで発見されて――小説で描かれるもう一つの物語。
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テレビアニメーション「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」はとても面白かった。
とはいえ円城塔さんのシリーズ構成・脚本なので良く分からない話でした。
良く分からないけれど面白かったのですが、その円城さんが書き下ろした小説版です。
アニメを見ないで小説版を読んでも分からないと思いますが、アニメを見ていても分かりやすくはないです。
でも面白い。
アニメが面白かったという人、円城さんがお好きな人にはお勧めです。

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TVアニメシリーズ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』小説版!
2030年、千葉県逃尾市に一体の未確認飛行生物が飛来する。
「ジェットジャガー」と呼ばれる銀色のロボットと交戦の末、突然死を遂げたその怪鳥は「ラドン」と名付けられた。
その後、逃尾市周辺でラドンの死骸が相次いで発見されて――小説で描かれるもう一つの物語。
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テレビアニメーション「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」はとても面白かった。
とはいえ円城塔さんのシリーズ構成・脚本なので良く分からない話でした。
良く分からないけれど面白かったのですが、その円城さんが書き下ろした小説版です。
アニメを見ないで小説版を読んでも分からないと思いますが、アニメを見ていても分かりやすくはないです。
でも面白い。
アニメが面白かったという人、円城さんがお好きな人にはお勧めです。

ゴジラ S.P<シンギュラポイント> (ジャンプジェイブックスDIGITAL)
- 作者: 円城塔
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2022/07/26
- メディア: Kindle版
沢木耕太郎「天路の旅人」 [本]
沢木耕太郎「天路の旅人」新潮社
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第二次大戦末期、敵国の中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した若者・西川一三。
敗戦後もラマ僧に扮したまま、幾度も死線をさまよいながらも、未知なる世界への歩みを止められなかった。
その果てしない旅と人生を、彼の著作と一年間の徹底的なインタビューをもとに描き出す。
著者史上最長にして、新たな「旅文学」の金字塔。
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沢木耕太郎さんの最新作です。これは面白かった。
沢木さんは西川一三に25年前に会い長時間のインタビューを行っていました。
ですが核心に迫れず著作にまとめる事を断念します。
その後西川は2008年に亡くなります。
没後、遺族に連絡をした所、西川の著作の原稿を発見します。
刊行された西川の著作と原稿にはかなりの差があり、インタビューと合わせて西川の旅をたどります。
西川は1943年に満州からチベットに潜入、インド、ネパールを旅します。
インドに入ったころに日本の敗戦を知りますが、調査任務を続けます。
強制送還されたのが1950年です。
本書を読んでこんな人がいたのかという驚きと、西川の旅を克明に描く沢木さんの筆力に驚嘆しました。
お勧めです。
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第二次大戦末期、敵国の中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した若者・西川一三。
敗戦後もラマ僧に扮したまま、幾度も死線をさまよいながらも、未知なる世界への歩みを止められなかった。
その果てしない旅と人生を、彼の著作と一年間の徹底的なインタビューをもとに描き出す。
著者史上最長にして、新たな「旅文学」の金字塔。
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沢木耕太郎さんの最新作です。これは面白かった。
沢木さんは西川一三に25年前に会い長時間のインタビューを行っていました。
ですが核心に迫れず著作にまとめる事を断念します。
その後西川は2008年に亡くなります。
没後、遺族に連絡をした所、西川の著作の原稿を発見します。
刊行された西川の著作と原稿にはかなりの差があり、インタビューと合わせて西川の旅をたどります。
西川は1943年に満州からチベットに潜入、インド、ネパールを旅します。
インドに入ったころに日本の敗戦を知りますが、調査任務を続けます。
強制送還されたのが1950年です。
本書を読んでこんな人がいたのかという驚きと、西川の旅を克明に描く沢木さんの筆力に驚嘆しました。
お勧めです。
磯田道史「日本史を暴く」 [本]
磯田道史「日本史を暴く」中公新書
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知っているつもりの日本史も史料をもとに読みなおせば、新たな面が見えてくる。
松永久秀が大悪人とされたのはなぜか、鼠小僧は義賊ではなかった?、最後の女性天皇はいかに譲位したか、孝明天皇の病床記録はなぜ漏れたのか――。
戦国、江戸、幕末の驚きの真相が満載。忍者や忠臣蔵など馴染みあるテーマの実像や、疫病と日本人の闘いの歴史も明らかにした。
大人気歴史エッセイの最新作。
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磯田道史さんの最新作です。
ちょっと小ネタが多く寄せ集め感はありますが、面白かったです。
戦国、江戸、幕末の順に発見した資料での知識が披露されます。

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知っているつもりの日本史も史料をもとに読みなおせば、新たな面が見えてくる。
松永久秀が大悪人とされたのはなぜか、鼠小僧は義賊ではなかった?、最後の女性天皇はいかに譲位したか、孝明天皇の病床記録はなぜ漏れたのか――。
戦国、江戸、幕末の驚きの真相が満載。忍者や忠臣蔵など馴染みあるテーマの実像や、疫病と日本人の闘いの歴史も明らかにした。
大人気歴史エッセイの最新作。
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磯田道史さんの最新作です。
ちょっと小ネタが多く寄せ集め感はありますが、面白かったです。
戦国、江戸、幕末の順に発見した資料での知識が披露されます。

日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
- 作者: 磯田 道史
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2022/11/21
- メディア: 新書
田中芳樹「残照」 [本]
田中芳樹「残照」祥伝社
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中国史上ただひとり、陸路で地中海に達した武将がいた。男の名は郭侃。
祖父の代からモンゴルに仕え、攻城戦と砲兵に長けた漢人だった。
1253年モンゴル帝国は、イスラム世界の征服とさらなる領土拡大のため「フラグの大西征」を開始。
37歳の郭侃は、15万の蒙古軍部隊長として西方遠征の途についた。
新兵器「回回(フイフイ)砲」をひっさげ、瞬く間に各地を陥落させる。
だがエジプトを前に、隻眼の猛将バイバルスが立ちはだかり……。
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田中芳樹さんの最新長編です。これは面白かった。やはり題材がいいですね。
父の代からモンゴルに仕えた主人公が、チンギス・カンの孫フラグの軍団で西方に遠征します。
イスラム各地を陥落させますが、、
フラグの遠征という歴史的大事件と後にフビライも登場しモンゴル帝国史が分かりやすく描かれます。
主人公は使者としてですが、キプロス島まで行っています。
正直な所、あまり期待していなかったのですが、いい方向に裏切られました。
お勧めです。
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中国史上ただひとり、陸路で地中海に達した武将がいた。男の名は郭侃。
祖父の代からモンゴルに仕え、攻城戦と砲兵に長けた漢人だった。
1253年モンゴル帝国は、イスラム世界の征服とさらなる領土拡大のため「フラグの大西征」を開始。
37歳の郭侃は、15万の蒙古軍部隊長として西方遠征の途についた。
新兵器「回回(フイフイ)砲」をひっさげ、瞬く間に各地を陥落させる。
だがエジプトを前に、隻眼の猛将バイバルスが立ちはだかり……。
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田中芳樹さんの最新長編です。これは面白かった。やはり題材がいいですね。
父の代からモンゴルに仕えた主人公が、チンギス・カンの孫フラグの軍団で西方に遠征します。
イスラム各地を陥落させますが、、
フラグの遠征という歴史的大事件と後にフビライも登場しモンゴル帝国史が分かりやすく描かれます。
主人公は使者としてですが、キプロス島まで行っています。
正直な所、あまり期待していなかったのですが、いい方向に裏切られました。
お勧めです。
田中芳樹「白銀騎士団」 [本]
田中芳樹「白銀騎士団」光文社
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武術を極めた中国人の李とインド人のゴーシュ、勝ち気なメイドのアイルランド人のアニー。
率いる若き英国貴族ジョセフはちょっと頼りないけれど、差別も偏見も許さない愛すべき騎士団長なのだ!
人外の悪を倒すため、固い絆で結ばれた「白銀騎士団」、見参。
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田中芳樹さんの新作。1905年のロンドンを舞台に貴族のジョゼフが従者たちと事件に立ち向かいます。
主人をこき下ろしながら協力する従者の李、ゴーシュ、アニーがいいですね。
若きチャーチルが登場するのも面白い。
立ち向かう事件のスケールが大きくないので物語も割とこじんまりしていますが、なかなか面白かったです。
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武術を極めた中国人の李とインド人のゴーシュ、勝ち気なメイドのアイルランド人のアニー。
率いる若き英国貴族ジョセフはちょっと頼りないけれど、差別も偏見も許さない愛すべき騎士団長なのだ!
人外の悪を倒すため、固い絆で結ばれた「白銀騎士団」、見参。
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田中芳樹さんの新作。1905年のロンドンを舞台に貴族のジョゼフが従者たちと事件に立ち向かいます。
主人をこき下ろしながら協力する従者の李、ゴーシュ、アニーがいいですね。
若きチャーチルが登場するのも面白い。
立ち向かう事件のスケールが大きくないので物語も割とこじんまりしていますが、なかなか面白かったです。
星霊の艦隊 [本]
山口優「星霊の艦隊」1-3ハヤカワ文庫JA
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星霊と呼ばれるAIと人類が共存する未来。人間のユウリとその配偶官の星霊アルフリーデは銀河の覇を争う宇宙艦隊戦に身を投じる。
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山口優さんの新作SFです。
星霊と呼ばれるAIが艦隊や都市を制御する世界で3国が戦争をしています。
星霊が人類を滅ぼそうとしている国と、星霊を奴隷とみなす国、そして主人公らの所属する星霊と人類が対等に共存する国。
10万隻の艦隊が激突する艦隊戦はなかなか面白かった。
2020年代の銀河英雄伝説という趣もありますが、ライトノベル的でちょっとゲームっぽい世界は森岡浩之さんの「星界シリーズ」に近いかな。
設定が凝っている所、百合SF要素もあり多少読者を選ぶかな。
個人的には面白く読みましたが、いいところでつづきます。
続き出るかなあ。
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星霊と呼ばれるAIと人類が共存する未来。人間のユウリとその配偶官の星霊アルフリーデは銀河の覇を争う宇宙艦隊戦に身を投じる。
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山口優さんの新作SFです。
星霊と呼ばれるAIが艦隊や都市を制御する世界で3国が戦争をしています。
星霊が人類を滅ぼそうとしている国と、星霊を奴隷とみなす国、そして主人公らの所属する星霊と人類が対等に共存する国。
10万隻の艦隊が激突する艦隊戦はなかなか面白かった。
2020年代の銀河英雄伝説という趣もありますが、ライトノベル的でちょっとゲームっぽい世界は森岡浩之さんの「星界シリーズ」に近いかな。
設定が凝っている所、百合SF要素もあり多少読者を選ぶかな。
個人的には面白く読みましたが、いいところでつづきます。
続き出るかなあ。
横山信義「連合艦隊西進す4-地中海攻防」 [本]
横山信義「連合艦隊西進す4-地中海攻防」C★NOVELS
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欧州奪回を目指す日英連合軍はドイツ・イタリア枢軸軍を打ち破り、紅海からスエズへと攻め上った。
また、エジプトに展開した陸上部隊も健闘し、アフリカ戦線は連合軍が勝利を掴む。
次の作戦目標は地中海制圧とイタリア打倒である。
まずはシチリア島を占領すべく日英上陸船団が地中海を渡り始めるが、枢軸軍がそれを座視するはずもなかった。
イタリア海軍に加え、ドイツ海軍も強力な艦隊を差し向けてきたのだ。
対する連合艦隊もついに切り札を投入。戦艦大和・武蔵が地中海に進出する。
地中海の覇権を握るのは――!?
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横山信義さんの仮想戦記新シリーズ4巻です。
本作は日本が英仏と同盟しドイツと対決するという話です。
親独派の勢いが強かったので英仏と組むというのは可能性低いと思いますが、設定は面白い。
今回は大和・武蔵とイタリア戦艦とドイツ戦艦との艦隊戦。
詳細は書きませんが、ドイツ戦艦との戦いの決着はつきません。
そのあたりは次巻かな。H級戦艦は出るかな。
前巻まで表紙絵を担当された高荷義之さんが交代。長い間ご苦労さまでした。
4巻からの表紙は佐藤道明さん。日の丸のついたコルセアもなかなかいですね。
続巻楽しみです。
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欧州奪回を目指す日英連合軍はドイツ・イタリア枢軸軍を打ち破り、紅海からスエズへと攻め上った。
また、エジプトに展開した陸上部隊も健闘し、アフリカ戦線は連合軍が勝利を掴む。
次の作戦目標は地中海制圧とイタリア打倒である。
まずはシチリア島を占領すべく日英上陸船団が地中海を渡り始めるが、枢軸軍がそれを座視するはずもなかった。
イタリア海軍に加え、ドイツ海軍も強力な艦隊を差し向けてきたのだ。
対する連合艦隊もついに切り札を投入。戦艦大和・武蔵が地中海に進出する。
地中海の覇権を握るのは――!?
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横山信義さんの仮想戦記新シリーズ4巻です。
本作は日本が英仏と同盟しドイツと対決するという話です。
親独派の勢いが強かったので英仏と組むというのは可能性低いと思いますが、設定は面白い。
今回は大和・武蔵とイタリア戦艦とドイツ戦艦との艦隊戦。
詳細は書きませんが、ドイツ戦艦との戦いの決着はつきません。
そのあたりは次巻かな。H級戦艦は出るかな。
前巻まで表紙絵を担当された高荷義之さんが交代。長い間ご苦労さまでした。
4巻からの表紙は佐藤道明さん。日の丸のついたコルセアもなかなかいですね。
続巻楽しみです。
テスカトリポカ [本]
佐藤究「テスカトリポカ」KADOKAWA
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メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。
二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。
川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。
海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。
人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。第34回山本周五郎賞受賞。
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佐藤究さんの長編小説です。山本周五郎賞、直木賞受賞作。
さすがは直木賞、面白かったです。
短編集「爆発物処理班の遭遇したスピン」乱歩賞「QJKJQ」も面白かったですが、本作は圧倒的。
メキシコの麻薬密売組織のトップと川崎に育った少年、その二人が出会った時、、
面白いのですが、残虐な暴力描写が続くので苦手な人は注意。
ラテンアメリカ文学的なマジックリアリズムの世界が繰り広げられます。
読み応えという事では今年一番の作品でした。
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メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。
二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。
川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。
海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。
人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。第34回山本周五郎賞受賞。
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佐藤究さんの長編小説です。山本周五郎賞、直木賞受賞作。
さすがは直木賞、面白かったです。
短編集「爆発物処理班の遭遇したスピン」乱歩賞「QJKJQ」も面白かったですが、本作は圧倒的。
メキシコの麻薬密売組織のトップと川崎に育った少年、その二人が出会った時、、
面白いのですが、残虐な暴力描写が続くので苦手な人は注意。
ラテンアメリカ文学的なマジックリアリズムの世界が繰り広げられます。
読み応えという事では今年一番の作品でした。
三体0 球状閃電 [本]
劉慈欣、大森望、光吉さくら、ワン チャイ訳「三体0 球状閃電」早川書房
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激しい雷が鳴り響く、14歳の誕生日。その夜、ぼくは別人に生まれ変わった――両親と食卓を囲んでいた少年・陳(チェン)の前に、それは突然現れた。
壁を通り抜けてきた球状の雷(ボール・ライトニング)が、陳の父と母を一瞬で灰に変えてしまったのだ。
自分の人生を一変させたこの奇怪な自然現象に魅せられた陳は、憑かれたように球電の研究を始める。
その過程で知り合った運命の人が林雲(リン・ユン)。
軍高官を父に持つ彼女は、新概念兵器開発センターで雷兵器の開発に邁進する技術者にして若き少佐だった。
やがて研究に行き詰まった二人は、世界的に有名な理論物理学者・丁儀(ディン・イー)に助力を求め、球電の真実を解き明かす……。
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劉慈欣が「三体」の前に書いた長編小説です。
「三体」の前日譚という触れ込みですが、その点は多少微妙。
大森望さんのあとがきにも書いてありますが、元々の「三体」とはつながりが多かったそうです。
「三体」の英訳版が本書より先に出る事が確定して「三体」が改稿されてつながりが多少薄れました。
私が読んだ邦訳も英訳版が元です。
ですが、本作は「三体」の前日譚かどうかは別としてとても面白いです。
やはり主人公の運命の人で軍人のヒロインの造形が素晴らしい。
それからの展開も「三体」に似てかなり強引ながら力任せに読ませますね。
ラストのヒロインの運命が泣かせます。
ある意味で「三体」より好きかもしれないな。
お勧めです。
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激しい雷が鳴り響く、14歳の誕生日。その夜、ぼくは別人に生まれ変わった――両親と食卓を囲んでいた少年・陳(チェン)の前に、それは突然現れた。
壁を通り抜けてきた球状の雷(ボール・ライトニング)が、陳の父と母を一瞬で灰に変えてしまったのだ。
自分の人生を一変させたこの奇怪な自然現象に魅せられた陳は、憑かれたように球電の研究を始める。
その過程で知り合った運命の人が林雲(リン・ユン)。
軍高官を父に持つ彼女は、新概念兵器開発センターで雷兵器の開発に邁進する技術者にして若き少佐だった。
やがて研究に行き詰まった二人は、世界的に有名な理論物理学者・丁儀(ディン・イー)に助力を求め、球電の真実を解き明かす……。
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劉慈欣が「三体」の前に書いた長編小説です。
「三体」の前日譚という触れ込みですが、その点は多少微妙。
大森望さんのあとがきにも書いてありますが、元々の「三体」とはつながりが多かったそうです。
「三体」の英訳版が本書より先に出る事が確定して「三体」が改稿されてつながりが多少薄れました。
私が読んだ邦訳も英訳版が元です。
ですが、本作は「三体」の前日譚かどうかは別としてとても面白いです。
やはり主人公の運命の人で軍人のヒロインの造形が素晴らしい。
それからの展開も「三体」に似てかなり強引ながら力任せに読ませますね。
ラストのヒロインの運命が泣かせます。
ある意味で「三体」より好きかもしれないな。
お勧めです。
三谷幸喜のありふれた生活17/工作艦明石の孤独2 [本]
三谷幸喜「三谷幸喜のありふれた生活17『未曾有の出来事』」朝日新聞出版
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朝日新聞夕刊でいよいよ連載1000回を迎えた大人気「ありふれた生活」の単行本17弾。
今号は新型コロナの感染拡大前後に書かれたエッセイを収録。
街を行き交う人々がマスク姿に変わるなど、日常に対する戸惑いや演劇界への思いなどをつづる。
話題の大河「鎌倉殿の13人」の創作秘話や古畑任三郎の新作小説など盛りだくさん!
カバーイラストはヨシタケシンスケさんに。
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三谷幸喜さんの朝日新聞夕刊連載エッセイの単行本第17弾です。
大河を始めとするドラマや舞台の裏話などなど。
大河は始まったばかりなのでまだ最初の方、次の巻で語られるかな。
どちらというと「記憶にございません」の話が多いかな。
あの映画もだい好きなので楽しかったです。
サブタイトルはコロナ禍の事です。続巻楽しみです。
林譲治「工作艦明石の孤独2」ハヤカワ文庫JA
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150万市民が孤立するセラエノ星系。
そこから唯一ワープ可能だったアイレム星系で、工作艦明石が遭遇した文明の意外な正体とは?
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林譲治さんの新シリーズ2作目です。
突然地球圏にワープができなくなった植民惑星の運命は。
前作のラストで発生したファーストコンタクト。
異星人とのコミニュケーションの道を探りますが。
さすが林譲治さん、面白いです。続巻楽しみです。
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朝日新聞夕刊でいよいよ連載1000回を迎えた大人気「ありふれた生活」の単行本17弾。
今号は新型コロナの感染拡大前後に書かれたエッセイを収録。
街を行き交う人々がマスク姿に変わるなど、日常に対する戸惑いや演劇界への思いなどをつづる。
話題の大河「鎌倉殿の13人」の創作秘話や古畑任三郎の新作小説など盛りだくさん!
カバーイラストはヨシタケシンスケさんに。
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三谷幸喜さんの朝日新聞夕刊連載エッセイの単行本第17弾です。
大河を始めとするドラマや舞台の裏話などなど。
大河は始まったばかりなのでまだ最初の方、次の巻で語られるかな。
どちらというと「記憶にございません」の話が多いかな。
あの映画もだい好きなので楽しかったです。
サブタイトルはコロナ禍の事です。続巻楽しみです。
林譲治「工作艦明石の孤独2」ハヤカワ文庫JA
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150万市民が孤立するセラエノ星系。
そこから唯一ワープ可能だったアイレム星系で、工作艦明石が遭遇した文明の意外な正体とは?
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林譲治さんの新シリーズ2作目です。
突然地球圏にワープができなくなった植民惑星の運命は。
前作のラストで発生したファーストコンタクト。
異星人とのコミニュケーションの道を探りますが。
さすが林譲治さん、面白いです。続巻楽しみです。