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杯/歌舞伎町ダムド/ドルチェ/ドンナビアンカ [本]

沢木耕太郎「杯(カップ)-緑の海へ-」新潮文庫

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「最高のもの」に出会う―。自国を応援する楽しみと並ぶ、ワールドカップならではの喜び。
自らを「アマチュア」と呼びながらも、W杯サッカーの魅力をそう喝破する著者は2002年、日韓を無数に往還した。
東京、ソウル、済州島、横浜、光州…幾多のゲームの興奮を記すと同時に、旅人の視点から両国の土地と人間を深く静かに見つめた、汗と風の香り立つ異色の日韓W杯観戦記/漂流記。
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沢木耕太郎さんが、2002年の日韓W杯をルポした観戦記です。
日本と韓国を時には1日で移動してゲームを見ていきます。
沢木さんは韓国で色々な人に出会い親切にされ、これから日韓関係には希望がある、と書くのですが、その後の日韓関係はご存知の通り。
ルポとしては面白いですが、その後の事を考えると複雑な思いがあります。


誉田哲也「歌舞伎町ダムド」中央公論新社

ジウシリーズの展開に少し触れています。



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日本最大の歓楽街・新宿歌舞伎町。そこに、全裸の男女を凌辱し、惨殺することに快感を得る謎の男がいた。
彼は七年前に起きた「歌舞伎町封鎖事件」でジウと出会い、自らもジウになろうとしていた。
再び動き出す「新世界秩序」の陰謀、巻き込まれてゆく新宿署の東弘樹警部補、そして「歌舞伎町セブン」。
『ジウ』『国境事変』『ハング』、そして『歌舞伎町セブン』、全ての物語がここに繋がる―!
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誉田哲也さんの長編小説です。
前作の「歌舞伎町セブン」にも登場した「ジウ」の東警部補が再び重要な役割で登場し、「歌舞伎町セブン」のメンバーとからむ事になります。
また、「ジウ」「ハング」のある人物らが登場し、前作共々「ジウ」シリーズの続編であった事が明らかになります。
タイトルの「歌舞伎町ダムド」はちょっと肩すかしでしたが面白かったです。


誉田哲也「ドルチェ」新潮文庫

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彼女が捜査一課に戻らない理由。それは、人が殺されて始まる捜査より、誰かが死ぬ前の事件に係わりたいから。
誰かが生きていてくれることが喜びだから。警視庁本部への復帰の誘いを断り続け、所轄を渡って十年が過ぎた。
組織内でも人生でも、なぜか少しだけ脇道を歩いてしまう女刑事・魚住久江が主人公の全6編。
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誉田哲也さんの警察小説連作短編集です。所轄の女刑事・魚住久江が主人公です。
ジウシリーズなどと違い地味な事件を根気よく解決に導く所がなかなかいいです。
誉田作品にしては地味目ですが、さすがに読ませます。


誉田哲也「ドンナビアンカ」新潮文庫

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虫けら同然の人生で、初めて落ちた本気の恋。それは俺に心からの幸福と、地獄を招いた―。
大手外食企業役員と店長が誘拐された。練馬署強行犯係の魚住久江は、一課時代の腐れ縁・金本らと捜査に召集される。
だが身代金受渡しは失敗、切断された体の一部が送りつけられる。
やがて捜査線上に浮かんだのは、一人の中国人女性。
一課復帰を拒み所轄を生きる女刑事が事件の真相を追う!
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魚住刑事シリーズの2作目。今回は長編です。
恋に落ちたある男の話と、魚住刑事が捜査に加わった誘拐事件が交互に語られます。
その二つの物語がどう関わるのかという興味で読ませます。
前作よりもサスペンスが効いていて一気に読みました。


杯(カップ)―緑の海へ (新潮文庫)

杯(カップ)―緑の海へ (新潮文庫)

  • 作者: 沢木 耕太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/04/25
  • メディア: 文庫



歌舞伎町ダムド

歌舞伎町ダムド

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/09/24
  • メディア: 単行本



ドルチェ (新潮文庫)

ドルチェ (新潮文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/05/28
  • メディア: 文庫



ドルチェ(新潮文庫)

ドルチェ(新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/01
  • メディア: Kindle版



ドンナ ビアンカ (新潮文庫)

ドンナ ビアンカ (新潮文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/02/27
  • メディア: 文庫



ドンナ ビアンカ(新潮文庫)

ドンナ ビアンカ(新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/03/01
  • メディア: Kindle版



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