サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊/ゲームの王国 [本]
椎名誠「サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊」小学館
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「あやしい探検隊」の発端となった「東日本何でもケトばす会(東ケト会)」が結成されたのが1963年。
それから60年、正統後継団体として日本全国を飛び回ってきた雑魚釣り隊にも、遂に終宴の時がやってきた。
今作でも北海道余市から宮古島まで自由きままに旅を続けていた隊員たちだったが、そんな活動にもコロナの影が忍び寄り……。
フィナーレは涙雨降る八丈島のキャンプ場での大宴会。
悪天候にもめげずに船で沖に出ていった男たちに、果たして島の女神は微笑んだのだろうか。
「みんなありがとう。おもしろかったよなあ」(雑魚釣り隊隊長・椎名誠)
笑いと感動(?)のシリーズ最終巻!!
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椎名誠さんの雑魚釣り隊シリーズ最終巻です。
「あやしい探検隊」から始まったアウトドアシリーズも本作で最後です。
本作には詳細は書いていないですが、椎名さんはコロナで入院し一時期は危なかったそうです。
また、自宅の階段で転落し骨折されたという事件もあったとか。
という事で、雑魚釣り隊の面々は釣り船で釣っているものの、椎名さんはちょっとだけ釣って、宴会/キャンプに参加するだけという場合も多いです。
そろそろ潮時という事でしょうか。ちょっと寂しいですが。
小川哲「ゲームの王国」上下早川書房
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サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。
貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。
皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。
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「君を殺す」――大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いとふたりの訣別から半世紀が経った。
政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく権力の頂点を目指す。
一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、脳波測定を利用したゲーム〈チャンドゥク〉の開発を、早熟な少年アルンと共に進めていた。
過去の物語に呪縛されながらも、光ある未来を希求して彷徨うソリヤとムイタックが、最後に手にしたものとは……。
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2023年1月の直木賞受賞作『地図と拳』が面白かったので、その前作の本書を読んでみました。
満州国を描いた『地図と拳』ほどの完成度はないですが、ポル・ポトによる虐殺を描く上巻、近未来を描く下巻どちらも面白いです。
ちょっとラストが惜しいですが、読ませますね。
小川さんの他の本も読んでみようと思います。
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「あやしい探検隊」の発端となった「東日本何でもケトばす会(東ケト会)」が結成されたのが1963年。
それから60年、正統後継団体として日本全国を飛び回ってきた雑魚釣り隊にも、遂に終宴の時がやってきた。
今作でも北海道余市から宮古島まで自由きままに旅を続けていた隊員たちだったが、そんな活動にもコロナの影が忍び寄り……。
フィナーレは涙雨降る八丈島のキャンプ場での大宴会。
悪天候にもめげずに船で沖に出ていった男たちに、果たして島の女神は微笑んだのだろうか。
「みんなありがとう。おもしろかったよなあ」(雑魚釣り隊隊長・椎名誠)
笑いと感動(?)のシリーズ最終巻!!
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椎名誠さんの雑魚釣り隊シリーズ最終巻です。
「あやしい探検隊」から始まったアウトドアシリーズも本作で最後です。
本作には詳細は書いていないですが、椎名さんはコロナで入院し一時期は危なかったそうです。
また、自宅の階段で転落し骨折されたという事件もあったとか。
という事で、雑魚釣り隊の面々は釣り船で釣っているものの、椎名さんはちょっとだけ釣って、宴会/キャンプに参加するだけという場合も多いです。
そろそろ潮時という事でしょうか。ちょっと寂しいですが。
小川哲「ゲームの王国」上下早川書房
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サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。
貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。
皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。
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「君を殺す」――大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いとふたりの訣別から半世紀が経った。
政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく権力の頂点を目指す。
一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、脳波測定を利用したゲーム〈チャンドゥク〉の開発を、早熟な少年アルンと共に進めていた。
過去の物語に呪縛されながらも、光ある未来を希求して彷徨うソリヤとムイタックが、最後に手にしたものとは……。
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2023年1月の直木賞受賞作『地図と拳』が面白かったので、その前作の本書を読んでみました。
満州国を描いた『地図と拳』ほどの完成度はないですが、ポル・ポトによる虐殺を描く上巻、近未来を描く下巻どちらも面白いです。
ちょっとラストが惜しいですが、読ませますね。
小川さんの他の本も読んでみようと思います。
謎の独立国家ソマリランド/恋するソマリア [本]
高野秀行「謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」集英社文庫
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“崩壊国家ソマリア”の中で奇跡的に平和を達成しているという謎の独立国ソマリランド。
そこは“北斗の拳”か“ONE PIECE”か。それとも地上の“ラピュタ”なのか。
真相を確かめるべく著者は世界で最も危険なエリアに飛び込んだ。
覚醒植物に興奮し、海賊の見積りをとり、イスラム過激派に狙われながら、現代の秘境を探る衝撃のルポルタージュ。
第35回講談社ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞作。
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高野秀行さんのルポルタージュです。これは面白かった。
崩壊した旧ソマリ共和国の北部の独立国ソマリランドに行き調査します。
この高野さんの行動力には圧倒されます。
ソマリランドは内戦の危機を乗り越え民主的な選挙を行っていました。
ですが、アメリカはじめ国連やEUは認めていません。
さらに北東部のプントランドも独立を宣言していますが、こちらは海賊国家と言われています。
そして南部ソマリアはいまだに内戦状態い。
南部は危険すぎてかっての首都モガデシュにしか行けませんが、ソマリランドとプントランドに行き自分の目で見てるのが凄い。
高野秀行「恋するソマリア」集英社文庫
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内戦が続き無政府状態のソマリア。だがそこには、現代のテクノロジーと伝統的な氏族社会が融合した摩訶不思議な世界が広がっていた。
ベテランジャーナリスト・ワイヤッブや22歳にして南部ソマリアの首都で支局長を務める剛腕美女ハムディらに導かれて、著者はソマリ世界に深く足を踏み入れていく―。
世界で最も危険なエリアの真実見たり!“片想い”炸裂の過激ノンフィクション。
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「謎の独立国家ソマリランド」の続編。こちらも面白い。
ソマリに魅せられた高野さんは前作を執筆しつつ再度ソマリに向かいます。
ソマリの友人達にも色々と変化があり、中には襲撃され殺された人や重傷の人も。
表紙にもなっている20才そこそこで南部ソマリア首都でTV支局長の剛腕美女ハムディが印象的。
念願かなって南部の首都を出て危険地帯に行きますが、イスラム原理主義の襲撃を受けます。
一歩間違えれば死んでいたのでしょうが、現実感がなかったとか。
ハムディは難民としてオスロに移住してしまうので、南部に行くのも難しそうですが、さらに続編出れば読みたいです。
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“崩壊国家ソマリア”の中で奇跡的に平和を達成しているという謎の独立国ソマリランド。
そこは“北斗の拳”か“ONE PIECE”か。それとも地上の“ラピュタ”なのか。
真相を確かめるべく著者は世界で最も危険なエリアに飛び込んだ。
覚醒植物に興奮し、海賊の見積りをとり、イスラム過激派に狙われながら、現代の秘境を探る衝撃のルポルタージュ。
第35回講談社ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞作。
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高野秀行さんのルポルタージュです。これは面白かった。
崩壊した旧ソマリ共和国の北部の独立国ソマリランドに行き調査します。
この高野さんの行動力には圧倒されます。
ソマリランドは内戦の危機を乗り越え民主的な選挙を行っていました。
ですが、アメリカはじめ国連やEUは認めていません。
さらに北東部のプントランドも独立を宣言していますが、こちらは海賊国家と言われています。
そして南部ソマリアはいまだに内戦状態い。
南部は危険すぎてかっての首都モガデシュにしか行けませんが、ソマリランドとプントランドに行き自分の目で見てるのが凄い。
高野秀行「恋するソマリア」集英社文庫
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内戦が続き無政府状態のソマリア。だがそこには、現代のテクノロジーと伝統的な氏族社会が融合した摩訶不思議な世界が広がっていた。
ベテランジャーナリスト・ワイヤッブや22歳にして南部ソマリアの首都で支局長を務める剛腕美女ハムディらに導かれて、著者はソマリ世界に深く足を踏み入れていく―。
世界で最も危険なエリアの真実見たり!“片想い”炸裂の過激ノンフィクション。
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「謎の独立国家ソマリランド」の続編。こちらも面白い。
ソマリに魅せられた高野さんは前作を執筆しつつ再度ソマリに向かいます。
ソマリの友人達にも色々と変化があり、中には襲撃され殺された人や重傷の人も。
表紙にもなっている20才そこそこで南部ソマリア首都でTV支局長の剛腕美女ハムディが印象的。
念願かなって南部の首都を出て危険地帯に行きますが、イスラム原理主義の襲撃を受けます。
一歩間違えれば死んでいたのでしょうが、現実感がなかったとか。
ハムディは難民としてオスロに移住してしまうので、南部に行くのも難しそうですが、さらに続編出れば読みたいです。
777 トリプルセブン/あなたが誰かを殺した [本]
伊坂幸太郎「777 トリプルセブン」KADOKAWA
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やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。
通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。
時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。
彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。
------------
伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ最新作です。
「マリアビートル」はブラッド・ピット主演で映画化されました。
映画でビットが演じた運の悪い殺し屋七尾が今回も主人公です。
今回は都心のホテルが舞台でやはり殺し屋が集まってきて、死体が転がります。
伊坂さんらしく張りまくった伏線が最後には鮮やかに解決します。
面白かったです。
東野圭吾「あなたが誰かを殺した」講談社
------------
閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。
愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。
残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。
そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。
――私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。
------------
東野圭吾さんの新作です。
加賀恭一郎シリーズですが、刑事として捜査するのではなく連続殺人事件の被害者家族の「検証会」にオブザーバとして参加するという話。
でも加賀らしく司会進行を進め最後には意外な犯人を指摘します。
真相はかなり入り組んでいますが、東野さんらしく分かりやすく描かれているので面白く読みました。
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やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。
通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。
時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。
彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。
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伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ最新作です。
「マリアビートル」はブラッド・ピット主演で映画化されました。
映画でビットが演じた運の悪い殺し屋七尾が今回も主人公です。
今回は都心のホテルが舞台でやはり殺し屋が集まってきて、死体が転がります。
伊坂さんらしく張りまくった伏線が最後には鮮やかに解決します。
面白かったです。
東野圭吾「あなたが誰かを殺した」講談社
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閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。
愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。
残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。
そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。
――私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。
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東野圭吾さんの新作です。
加賀恭一郎シリーズですが、刑事として捜査するのではなく連続殺人事件の被害者家族の「検証会」にオブザーバとして参加するという話。
でも加賀らしく司会進行を進め最後には意外な犯人を指摘します。
真相はかなり入り組んでいますが、東野さんらしく分かりやすく描かれているので面白く読みました。
情景の殺人者/殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官 [本]
森博嗣「情景の殺人者」講談社ノベルス
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真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。
被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。
最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。
女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。
浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り始めた。
------------
森博嗣さんの最新作。XXシリーズ3作目。
小川令子と加部谷恵美の探偵事務所が事件に巻き込まれます。
雨宮純も登場します。
S&Mや真賀田四季が今回登場しないのは残念。
事件に関しては割と単純で解決もあっさりしているのは最近の森作品らしいですね。
次は「ωの悲劇」ですね。やっと出るGシリーズの最終巻という事で楽しみです。
大倉崇裕「殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官」二見書房
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正体不明の巨大生物「怪獣」の度重なる出現に対抗すべく、専門省庁「怪獣省」が置かれ、発見・予報・殲滅の撃退プロセスを確立させた日本。
怪獣の進行方向や攻撃方法を分析する予報官の岩戸正美は任務中、奇妙な事件に遭遇する。
風力発電所の停止命令が届かなかった町で、瓦礫の下から見つかった死体。
音響統制が敷かれた静寂の中で鳴り響いた一発の銃声。
怪獣が生息していると噂される湖で失踪した調査官
――そして、怪獣にまつわる事件には必ず、年季の入ったコートをなびかせた一人の中年男が現れる。
警察庁特別捜査室の船村と名乗った男のことを、正美は噂で知っていた。
怪獣に関連した特殊な事件を扱う「特別捜査官」。正美は、怪獣を巡る奇妙な事件の捜査に巻き込まれていく……。
------------
怪獣が出現する日本。怪獣省で怪獣を分析する予報官の岩戸正美が奇妙な事件に遭遇します。
怪獣殲滅作戦も面白いのですが、その世界でのミステリ的事件を描いているのが面白い。
怪獣ものとミステリの両方が楽しめます。
ただ怪獣ファンとしては怪獣殲滅作戦ももっと描いて欲しいという感じも。
面白かったので続編も読みたいです。
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真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。
被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。
最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。
女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。
浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り始めた。
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森博嗣さんの最新作。XXシリーズ3作目。
小川令子と加部谷恵美の探偵事務所が事件に巻き込まれます。
雨宮純も登場します。
S&Mや真賀田四季が今回登場しないのは残念。
事件に関しては割と単純で解決もあっさりしているのは最近の森作品らしいですね。
次は「ωの悲劇」ですね。やっと出るGシリーズの最終巻という事で楽しみです。
大倉崇裕「殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官」二見書房
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正体不明の巨大生物「怪獣」の度重なる出現に対抗すべく、専門省庁「怪獣省」が置かれ、発見・予報・殲滅の撃退プロセスを確立させた日本。
怪獣の進行方向や攻撃方法を分析する予報官の岩戸正美は任務中、奇妙な事件に遭遇する。
風力発電所の停止命令が届かなかった町で、瓦礫の下から見つかった死体。
音響統制が敷かれた静寂の中で鳴り響いた一発の銃声。
怪獣が生息していると噂される湖で失踪した調査官
――そして、怪獣にまつわる事件には必ず、年季の入ったコートをなびかせた一人の中年男が現れる。
警察庁特別捜査室の船村と名乗った男のことを、正美は噂で知っていた。
怪獣に関連した特殊な事件を扱う「特別捜査官」。正美は、怪獣を巡る奇妙な事件の捜査に巻き込まれていく……。
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怪獣が出現する日本。怪獣省で怪獣を分析する予報官の岩戸正美が奇妙な事件に遭遇します。
怪獣殲滅作戦も面白いのですが、その世界でのミステリ的事件を描いているのが面白い。
怪獣ものとミステリの両方が楽しめます。
ただ怪獣ファンとしては怪獣殲滅作戦ももっと描いて欲しいという感じも。
面白かったので続編も読みたいです。
可燃物/地図と拳 [本]
米澤穂信「可燃物」文藝春秋
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余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。
しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。
群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。
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米澤穂信さんの最新作です。初の警察小説。
天才的な捜査能力を持つ主人公の葛警部の造形がなかなか面白い。
お話は面白いのですが、警察小説という事でリアリティはあまりないかな。
ミステリ的にはありだとは思いますが。
小川哲「地図と拳」集英社
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「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。
叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。
奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。
------------
直木賞受賞作。これは面白かったです。
日露戦争前の時代に始まり、日露戦争、満州建国、そして戦後までを描きます。
最初から最後近くまで登場する細川というキャラクターが面白い。
600頁の分厚いハードカバーですが、意外と読みやすいです。
満州を一つの都市から描くという力業。
マジックリアリズム的小説で久々に力作を読んだと思いました。
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余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。
しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。
群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。
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米澤穂信さんの最新作です。初の警察小説。
天才的な捜査能力を持つ主人公の葛警部の造形がなかなか面白い。
お話は面白いのですが、警察小説という事でリアリティはあまりないかな。
ミステリ的にはありだとは思いますが。
小川哲「地図と拳」集英社
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「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。
叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。
奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。
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直木賞受賞作。これは面白かったです。
日露戦争前の時代に始まり、日露戦争、満州建国、そして戦後までを描きます。
最初から最後近くまで登場する細川というキャラクターが面白い。
600頁の分厚いハードカバーですが、意外と読みやすいです。
満州を一つの都市から描くという力業。
マジックリアリズム的小説で久々に力作を読んだと思いました。
軍艦無駄話第二/重戦車対巡洋艦 [本]
黒井緑さんの本を2冊読みました。
黒井緑「軍艦無駄話 第二 ―世界海戦帖―」白泉社
黒井緑「重戦車対巡洋艦」白泉社
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大好評の『軍艦無駄話』シリーズ第二弾は「海軍の作り方」から近代海戦の様々まで、登場する軍艦だけでなく人物も多彩な軍艦を通じて海軍と近代史を考察する18篇。
------------
表題作はじめタービン事始め、日露戦争の旅順港夜襲、二次大戦時の英仮装巡洋艦対独巡洋戦艦、ノルマンディ上陸作戦を迎え撃つ独水雷艇など近代軍艦による海戦史8篇収録。
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相変わらず黒井緑さんの本は面白い。
「軍艦無駄話第二」「は軍縮条約を中心に軍艦の話を様々に語ります。
炸裂する軍艦のうんちくが楽しい。
「重戦車対巡洋艦」は最新刊、第二次大戦のイタリア戦線の珍事、巡洋艦とタイガー戦車が撃ち合ったという話を始め、軍艦の話を描きます。
これで黒井緑さんの本は全部読んだかな。
新刊が楽しみです。
黒井緑「軍艦無駄話 第二 ―世界海戦帖―」白泉社
黒井緑「重戦車対巡洋艦」白泉社
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大好評の『軍艦無駄話』シリーズ第二弾は「海軍の作り方」から近代海戦の様々まで、登場する軍艦だけでなく人物も多彩な軍艦を通じて海軍と近代史を考察する18篇。
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表題作はじめタービン事始め、日露戦争の旅順港夜襲、二次大戦時の英仮装巡洋艦対独巡洋戦艦、ノルマンディ上陸作戦を迎え撃つ独水雷艇など近代軍艦による海戦史8篇収録。
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相変わらず黒井緑さんの本は面白い。
「軍艦無駄話第二」「は軍縮条約を中心に軍艦の話を様々に語ります。
炸裂する軍艦のうんちくが楽しい。
「重戦車対巡洋艦」は最新刊、第二次大戦のイタリア戦線の珍事、巡洋艦とタイガー戦車が撃ち合ったという話を始め、軍艦の話を描きます。
これで黒井緑さんの本は全部読んだかな。
新刊が楽しみです。
マーク・グリーニー「アーマード 生還不能」 [本]
マーク・グリーニー「アーマード 生還不能」上下 ハヤカワ文庫NV
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ベイルートの任務で片脚を失った民間軍事会社の傭兵ジョシュは、メキシコ麻薬紛争での危険なオペレーションに、再び身を投じる!
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「グレイマン」シリーズのマーク・グリーニーの新シリーズです。
やはりグリーニーは面白い。
民間軍事会社の主人公は冒頭ベイルートでの護衛任務で片脚を失います。
まずこの冒頭で引き込まれます。
その後、警備員をしていて経済的に追い詰められた主人公は別の民間軍事会社のメキシコの危険な仕事を引き受けます。
待ち受けるのは複数の麻薬カルテル。その裏には恐るべき陰謀があった。
上巻もはらはらさせますが、下巻はさらに面白い。読ませます。
マイケル・ベイとソニー・ピクチャーズによる映画化も進行中だそうです。
グリーニーの新作は今年の冬に「グレイマン」シリーズ最新作。
来年、「アーマード」シリーズの続編刊行予定だそうです。
どちらも楽しみです。

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ベイルートの任務で片脚を失った民間軍事会社の傭兵ジョシュは、メキシコ麻薬紛争での危険なオペレーションに、再び身を投じる!
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「グレイマン」シリーズのマーク・グリーニーの新シリーズです。
やはりグリーニーは面白い。
民間軍事会社の主人公は冒頭ベイルートでの護衛任務で片脚を失います。
まずこの冒頭で引き込まれます。
その後、警備員をしていて経済的に追い詰められた主人公は別の民間軍事会社のメキシコの危険な仕事を引き受けます。
待ち受けるのは複数の麻薬カルテル。その裏には恐るべき陰謀があった。
上巻もはらはらさせますが、下巻はさらに面白い。読ませます。
マイケル・ベイとソニー・ピクチャーズによる映画化も進行中だそうです。
グリーニーの新作は今年の冬に「グレイマン」シリーズ最新作。
来年、「アーマード」シリーズの続編刊行予定だそうです。
どちらも楽しみです。

アーマード 生還不能 下 (ハヤカワ文庫NV NVク 21-23)
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2023/06/20
- メディア: 文庫
軍艦無駄話/海の市街戦/龍田発つ/白い艦隊 [本]
黒井緑さんの本を4冊読みました。
「軍艦無駄話」「海の市街戦」は友人に借りた本。
「龍田発つ」「白い艦隊」はBOOKOFFにあったので買いました。
黒井緑「軍艦無駄話」白泉社
黒井緑「海の市街戦」白泉社
黒井緑「龍田発つ」白泉社
黒井緑「白い艦隊」光文社
------------
艦橋はなぜ艦「橋」なのか?
軍艦にまつわるあれこれを元サブマリナーの著者が精確な筆致で綴ったエッセイコミック。
------------
「軍艦無駄話」の著者が放つ5冊目の作品集。
二次大戦初期のノルウェー侵攻作戦時の独英のフィヨルドでの死闘を描く表題作他、米債戦争・日露戦争・一次大戦から二次大戦のアリューシャン侵入戦まで20世紀前半の半世紀の近代海戦を幅広く描いた計7本収録。
------------
軍艦&海戦史を専らに描く著者の作品集第7弾。
範囲は日清・日露から第一次・二次世界大戦まで半世紀余。
元サブマリナーならではの潜水艦戦も複数収録。
------------
「白船」と呼ばれた第二の黒船の物語。日露戦争の勝利により太平洋の覇者となった帝国日本。
フィリピン、さらには西海岸の防衛を危惧するアメリカ合衆国。
対応を迫られたセオドア・ルーズベルト大統領の回答は米海軍主力、戦艦計16隻による世界周航。
14ヶ月、約8万kmに及ぶ空前絶後の世界周航、その全て。
------------
どれも面白いですが、色々なうんちくがつまったエッセイ「軍艦無駄話」が面白かったかな。
艦橋がなぜ艦「橋」なのか全く知らなかったし。
「海の市街戦」「龍田発つ」は短編集で今までと同じ感じですが、やはり面白い。
「白い艦隊」は1907年から1909年にかけて世界一周したアメリカのグレート・ホワイト・フリートを描いた長編です。
これで黒井緑さんはあと3冊。こうなれば読破を目指すかな。
「軍艦無駄話」「海の市街戦」は友人に借りた本。
「龍田発つ」「白い艦隊」はBOOKOFFにあったので買いました。
黒井緑「軍艦無駄話」白泉社
黒井緑「海の市街戦」白泉社
黒井緑「龍田発つ」白泉社
黒井緑「白い艦隊」光文社
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艦橋はなぜ艦「橋」なのか?
軍艦にまつわるあれこれを元サブマリナーの著者が精確な筆致で綴ったエッセイコミック。
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「軍艦無駄話」の著者が放つ5冊目の作品集。
二次大戦初期のノルウェー侵攻作戦時の独英のフィヨルドでの死闘を描く表題作他、米債戦争・日露戦争・一次大戦から二次大戦のアリューシャン侵入戦まで20世紀前半の半世紀の近代海戦を幅広く描いた計7本収録。
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軍艦&海戦史を専らに描く著者の作品集第7弾。
範囲は日清・日露から第一次・二次世界大戦まで半世紀余。
元サブマリナーならではの潜水艦戦も複数収録。
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「白船」と呼ばれた第二の黒船の物語。日露戦争の勝利により太平洋の覇者となった帝国日本。
フィリピン、さらには西海岸の防衛を危惧するアメリカ合衆国。
対応を迫られたセオドア・ルーズベルト大統領の回答は米海軍主力、戦艦計16隻による世界周航。
14ヶ月、約8万kmに及ぶ空前絶後の世界周航、その全て。
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どれも面白いですが、色々なうんちくがつまったエッセイ「軍艦無駄話」が面白かったかな。
艦橋がなぜ艦「橋」なのか全く知らなかったし。
「海の市街戦」「龍田発つ」は短編集で今までと同じ感じですが、やはり面白い。
「白い艦隊」は1907年から1909年にかけて世界一周したアメリカのグレート・ホワイト・フリートを描いた長編です。
これで黒井緑さんはあと3冊。こうなれば読破を目指すかな。
工作艦明石の孤独4/ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3/シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁 [本]
林譲治「工作艦明石の孤独4」ハヤカワ文庫JA
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徐々に明らかになるワープ航法の真実。工作艦明石は地球圏へ航行できるのか?
そしてセラエノ星系人類の運命は?
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林譲治さんの新シリーズ4作目完結編です。
突然地球圏にワープができなくなった植民惑星の運命は。
色々と驚く展開もありますが、一番驚くのはラスト。そうきたか。
一応、この後に外伝が出る予定だそうです。
小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3」ハヤカワ文庫JA
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人類が星々へと拡散した遠未来。故郷の巨大ガス惑星を飛び出して女ふたり、銀河の文明圏を目指すテラとダイオード。
愛する人との念願の船出はしかし、さまざまな生活の課題や、予想外のトラブルの連続だった。
宇宙漁師の技術を活かして、一つ一つを乗り越えていくダイオードたち。
そして旅の果てに明らかになる、銀河全体とふたりの全人生を揺るがす衝撃の事実とは?
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小川一水さんの新作シリーズ3作目です。6000年後の未来。
テラとダイオードは銀河文明の中心地まで行くことになります。
様々な出会いや課題やトラブルを乗り越えてついに到着しますが、、
最後のどんでん返しには驚きました。
続編、あるのかな?
佐藤賢一「シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁」角川ソフィア文庫
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20世紀の政治家で、シャルル・ドゥ・ゴールほどドラマチックな逸話を持つ人物はいないだろう。
1940年パリ陥落の際、ロンドンに逃れて「自由フランス」を設立。
ラジオでレジスタンスを呼びかけるが、ドイツの傀儡ヴィシー政府を率いるのは軍隊時代の上官ペタンだった。
暗殺の危機を乗り越え、フランス降伏の事態から自国を再生し、戦後はアメリカの保護を拒否。
フランスの威信を内外に訴えた生涯を描く、直木賞作家の本格評伝。
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佐藤賢一がドゥ・ゴールを描いた評伝。面白かったです。
英国で自由フランスを設立した際、対立したペタンが軍隊時代に世話になった上官だったというのは初めて知りました。
英国も米国もしたたかでドゥ・ゴールをカヤの外に置こうとしますが、ソビエトに協力すると見せて牽制するあたりはさすがドゥ・ゴールです。
アルジェ独立への判断も凄い。
ちょっとネタバレですが、次女がダウン症でできれば娘と平和に暮らしたかったというのが泣ける。

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徐々に明らかになるワープ航法の真実。工作艦明石は地球圏へ航行できるのか?
そしてセラエノ星系人類の運命は?
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林譲治さんの新シリーズ4作目完結編です。
突然地球圏にワープができなくなった植民惑星の運命は。
色々と驚く展開もありますが、一番驚くのはラスト。そうきたか。
一応、この後に外伝が出る予定だそうです。
小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3」ハヤカワ文庫JA
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人類が星々へと拡散した遠未来。故郷の巨大ガス惑星を飛び出して女ふたり、銀河の文明圏を目指すテラとダイオード。
愛する人との念願の船出はしかし、さまざまな生活の課題や、予想外のトラブルの連続だった。
宇宙漁師の技術を活かして、一つ一つを乗り越えていくダイオードたち。
そして旅の果てに明らかになる、銀河全体とふたりの全人生を揺るがす衝撃の事実とは?
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小川一水さんの新作シリーズ3作目です。6000年後の未来。
テラとダイオードは銀河文明の中心地まで行くことになります。
様々な出会いや課題やトラブルを乗り越えてついに到着しますが、、
最後のどんでん返しには驚きました。
続編、あるのかな?
佐藤賢一「シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁」角川ソフィア文庫
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20世紀の政治家で、シャルル・ドゥ・ゴールほどドラマチックな逸話を持つ人物はいないだろう。
1940年パリ陥落の際、ロンドンに逃れて「自由フランス」を設立。
ラジオでレジスタンスを呼びかけるが、ドイツの傀儡ヴィシー政府を率いるのは軍隊時代の上官ペタンだった。
暗殺の危機を乗り越え、フランス降伏の事態から自国を再生し、戦後はアメリカの保護を拒否。
フランスの威信を内外に訴えた生涯を描く、直木賞作家の本格評伝。
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佐藤賢一がドゥ・ゴールを描いた評伝。面白かったです。
英国で自由フランスを設立した際、対立したペタンが軍隊時代に世話になった上官だったというのは初めて知りました。
英国も米国もしたたかでドゥ・ゴールをカヤの外に置こうとしますが、ソビエトに協力すると見せて牽制するあたりはさすがドゥ・ゴールです。
アルジェ独立への判断も凄い。
ちょっとネタバレですが、次女がダウン症でできれば娘と平和に暮らしたかったというのが泣ける。

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3 (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 小川 一水
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2023/06/20
- メディア: Kindle版
黒井緑「赤城と比叡」「ユトラント沖海戦」「朝雲は振り向かない」 [本]
黒井緑「赤城と比叡」白泉社
黒井緑「ユトラント沖海戦」白泉社
黒井緑「朝雲は振り向かない」白泉社
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軍艦&海戦ジャンル期待の新星!!
日清戦争から第二次世界大戦まで、艦種問わず幅広く描かれる手に汗握る海上の死闘の数々。
元サブマリナーによる、経験に裏打ちされた精確な著述に瞠目せよ!
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100周年を迎えた史上最大の艦隊決戦からビスマルク追撃戦、黄海海戦の巡洋艦吉野、フォークランドのシュペー提督など『赤城と比叡』の作者による近現代の海戦史・艦船史コミックス待望の第2弾!
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スラバヤ沖海戦の朝雲、北岬のシャルンホルスト、マニラ湾のデューイ准将、敗色濃い南方海域での駆逐艦神風など砲雷撃戦+夜戦中心の第3作品集。
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黒井緑さんの本を3冊読みました。友人から借りた本。これは面白かったです。
明治始めの宮古湾海戦から、日清・日露戦争、第一次、第二次大戦からフォークランド戦争までの海戦を描きます。
渋い所を描いていて例えば「赤城と比叡」は日清戦争の話です。
書店で見かけて読みたいと思っていたのですが、例によって本の話をしていたらお貸ししていただけることになりました。
作者は元潜水艦乗りだったみたいですね。海戦描写はさすがです。
他にもいくつか出ているみたいなので読みたいと思っています。
黒井緑「ユトラント沖海戦」白泉社
黒井緑「朝雲は振り向かない」白泉社
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軍艦&海戦ジャンル期待の新星!!
日清戦争から第二次世界大戦まで、艦種問わず幅広く描かれる手に汗握る海上の死闘の数々。
元サブマリナーによる、経験に裏打ちされた精確な著述に瞠目せよ!
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100周年を迎えた史上最大の艦隊決戦からビスマルク追撃戦、黄海海戦の巡洋艦吉野、フォークランドのシュペー提督など『赤城と比叡』の作者による近現代の海戦史・艦船史コミックス待望の第2弾!
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スラバヤ沖海戦の朝雲、北岬のシャルンホルスト、マニラ湾のデューイ准将、敗色濃い南方海域での駆逐艦神風など砲雷撃戦+夜戦中心の第3作品集。
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黒井緑さんの本を3冊読みました。友人から借りた本。これは面白かったです。
明治始めの宮古湾海戦から、日清・日露戦争、第一次、第二次大戦からフォークランド戦争までの海戦を描きます。
渋い所を描いていて例えば「赤城と比叡」は日清戦争の話です。
書店で見かけて読みたいと思っていたのですが、例によって本の話をしていたらお貸ししていただけることになりました。
作者は元潜水艦乗りだったみたいですね。海戦描写はさすがです。
他にもいくつか出ているみたいなので読みたいと思っています。