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加賀開港始末/機龍警察 火宅 [本]

谷甲州「加賀開港始末」中央公論新社

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幕末の加賀に迫る開国の大波―幕府の謀略に父を奪われ囚われの身となった青年藩士は厳冬の白山を越え、江戸へ走る!
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谷甲州さん初の時代小説です。
幕末の加賀藩で謀略に巻き込まれた主人公が奮闘します。
主人公は大変な事件に次々と巻き込まれるのですが、描写が渋いので谷甲州さんらしく地味な印象です。
冬山の描写はさすが。最後は幕末の有名な事件にかかわる事となります。
戦闘シーンは読ませますがお話にはもうちょっと工夫が欲しかったです。

月村了衛「機龍警察 火宅」早川書房

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最新型特殊装備“龍機兵”を擁する警視庁特捜部は、警察内部の偏見に抗いつつ国際情勢のボーダーレス化に連れて変容する犯罪に日夜立ち向かう―由起谷主任が死の床にある元上司の秘密に迫る表題作、特捜部入りする前のライザの彷徨を描く「済度」、疑獄事件捜査の末に鈴石主任が悪夢の未来を幻視する「化生」など、吉川英治文学新人賞&日本SF大賞受賞の“至近未来”警察小説、珠玉の傑作短篇集。
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月村了衛さんの近未来SF警察小説の人気シリーズ「機龍警察」の初短編集です。
表題作はアンソロジーで読んでいました。
面白いですが、全体に短い話が多いのがちょっと物足りないです。
やはりこのシリーズは長編の方が読み応えがあります。
とはいえ長編で描かれなかったそれぞれのキャラクターを描き読ませます。
一番個人的に面白かったのは宮近理事官を主役に官僚の悲哀をコミカルな味で描く「勤行」。
このシリーズのファンには今後の展開を予想させる「化生」は必読です。
このシリーズの今後がとても楽しみですが、特捜部のメンバーがあまりひどい目にあわないで欲しいとも思います。

加賀開港始末

加賀開港始末

  • 作者: 谷 甲州
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/03/24
  • メディア: 単行本



機龍警察 火宅 (ハヤカワ・ミステリワールド)

機龍警察 火宅 (ハヤカワ・ミステリワールド)

  • 作者: 月村 了衛
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/12/19
  • メディア: 単行本



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