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パンツの面目ふんどしの沽券/王の闇/檀 [本]

米原万里「パンツの面目ふんどしの沽券」ちくま文庫

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十字架上のイエス・キリストの下着はパンツか、ふんどしか、腰巻か。
幼少期に芽生えた疑問を心の中であたため続け、長じて作家となった著者は、パンツ・ふんどしをめぐる世界史的な謎の解明に挑むことになる。
前人未到の試みとして「ちくま」連載中から話題騒然となり、没後、「最も米原さんらしい本」と評される、抱腹絶倒&禁断のエッセイ。
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米原万里さんが幼少期に芽生えた疑問を追及し下着の世界史に挑んだエッセイです。
下着の話ですが、世界各国の歴史や色々な文献にアクセスし、非常に面白いです。
まだまだ調査途中だったそうですが、米原万里さんにガンが発見されたので、後世の人の調査の参考になればと本にまとめたそうです。
米原さんは刊行の翌年に亡くなっています。


沢木耕太郎「王の闇」文春文庫

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ライヴァルを倒し、記録に挑み、ひたすら戦いつづけることで王座を手にした男たちも、やがてはその頂点から降りざるをえない時がやってくる。
彼らの呻き、喘ぎ、呟き、そして沈黙が、今ふたたび「敗れざる者たち」の世界に反響する。
久方ぶりに沢木耕太郎が贈る、勝負にまつわる男たちを描いた五つの短篇。
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沢木耕太郎さんがスポーツの世界を描いた短編集です。
瀬古監督を描いた1篇を除いて全てボクシングがテーマなのが沢木さんらしいですね。
どれも面白かったです。


沢木耕太郎「檀」新潮文庫

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愛人との暮しを綴って逝った檀一雄。その17回忌も過ぎた頃、妻である私のもとを訪ねる人があった。
その方に私は、私の見てきた檀のことをぽつぽつと語り始めた。
けれど、それを切掛けに初めて遺作『火宅の人』を通読した私は、作中で描かれた自分の姿に、思わず胸の中で声を上げた。
「それは違います、そんなことを思っていたのですか」と――。
「作家の妻」30年の愛の痛みと真実。
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沢木耕太郎さんが「火宅の人」について檀一雄の妻ヨソ子さんに詳細なインタビューをしてまとめた本です。
「火宅の人」と檀一雄についての家族の思いは興味深いですが、語り手はヨソ子さんになっていますが、書き手は沢木さんなので夫に去られた妻としてはクールに描かれています。
そこは気になりましたが、さすが沢木さん読ませます。


パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

  • 作者: 米原 万里
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/04/09
  • メディア: 文庫



パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/04/10
  • メディア: Kindle版



王の闇 (文春文庫)

王の闇 (文春文庫)

  • 作者: 沢木 耕太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1992/08
  • メディア: 文庫



檀 (新潮文庫)

檀 (新潮文庫)

  • 作者: 沢木 耕太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/07/28
  • メディア: 文庫



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