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江戸川乱歩と横溝正史/アニメ大国建国記 [本]

「阿久悠と松本隆」「萩尾望都と竹宮惠子」が面白かったので中川右介さんの本を2冊。

中川右介「江戸川乱歩と横溝正史」集英社

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日本の探偵小説を牽引した二大巨頭、江戸川乱歩と横溝正史。
ほぼ同時期にデビューした二人は、盟友として認め合い、生涯変わらぬ友情で結ばれた。
それも作家同士というだけでなく、時に一方が編集者となって支えるという希有なつながりだ。
この濃密な関係はどのように生まれ、育まれたのか―二人の足跡を辿りながら、数多の作品群を通して出版界の興亡のドラマをも描き出す、空前の対比評伝。
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江戸川乱歩と横溝正史、この二人の誕生からデビューそして亡くなるまでの長い生涯を描いた評伝です。
膨大な資料を引用しながら良く整理されていて興味深いです。
始めて二人が神戸の探偵小説の講演に同席した日を特定しているのもスゴイ。
戦前は横溝が編集者として乱歩を支え、戦後は乱歩が編集側で横溝をフォローするのが興味深いです。
始めて一緒に仕事をしてから乱歩が亡くなるまで40年、横溝が亡くなるまで50年以上ミステリの世界で活躍したのが凄い。

中川右介「アニメ大国建国記」イースト・プレス

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東映動画の躍進。エイケン、東京ムービー、タツノコプロ、ピープロ、スタジオ・ゼロなどの誕生。
手塚治虫による虫プロ設立から倒産まで――その10年にわたる黎明史を描く。
日本テレビアニメ史の決定版!
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東映動画、エイケン、東京ムービーなど、そして虫プロ設立から倒産まで、初期テレビアニメ史を描きます。
こちらも膨大な資料が良く整理され分かりやすいです。
定説と異なり、虫プロの給料は非常に良かったそうです。
この秘密はアニメの制作は不採算事業ですが、版権ビジネスで大きな利益を得られる事。
この点でも版権を握っていた手塚は先見の明があったとか。
後にアニメの制作会社が経済的にうまくいかなかったのは、版権をテレビ局やスポンサーに奪われたからだそうです。


江戸川乱歩と横溝正史 (集英社文庫)

江戸川乱歩と横溝正史 (集英社文庫)

  • 作者: 中川 右介
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2020/12/18
  • メディア: 文庫



アニメ大国 建国紀 1963-1973 テレビアニメを築いた先駆者たち

アニメ大国 建国紀 1963-1973 テレビアニメを築いた先駆者たち

  • 作者: 中川 右介
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2020/08/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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