サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊/ゲームの王国 [本]
椎名誠「サヨナラどーだ!の雑魚釣り隊」小学館
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「あやしい探検隊」の発端となった「東日本何でもケトばす会(東ケト会)」が結成されたのが1963年。
それから60年、正統後継団体として日本全国を飛び回ってきた雑魚釣り隊にも、遂に終宴の時がやってきた。
今作でも北海道余市から宮古島まで自由きままに旅を続けていた隊員たちだったが、そんな活動にもコロナの影が忍び寄り……。
フィナーレは涙雨降る八丈島のキャンプ場での大宴会。
悪天候にもめげずに船で沖に出ていった男たちに、果たして島の女神は微笑んだのだろうか。
「みんなありがとう。おもしろかったよなあ」(雑魚釣り隊隊長・椎名誠)
笑いと感動(?)のシリーズ最終巻!!
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椎名誠さんの雑魚釣り隊シリーズ最終巻です。
「あやしい探検隊」から始まったアウトドアシリーズも本作で最後です。
本作には詳細は書いていないですが、椎名さんはコロナで入院し一時期は危なかったそうです。
また、自宅の階段で転落し骨折されたという事件もあったとか。
という事で、雑魚釣り隊の面々は釣り船で釣っているものの、椎名さんはちょっとだけ釣って、宴会/キャンプに参加するだけという場合も多いです。
そろそろ潮時という事でしょうか。ちょっと寂しいですが。
小川哲「ゲームの王国」上下早川書房
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サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。
貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。
皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。
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「君を殺す」――大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いとふたりの訣別から半世紀が経った。
政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく権力の頂点を目指す。
一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、脳波測定を利用したゲーム〈チャンドゥク〉の開発を、早熟な少年アルンと共に進めていた。
過去の物語に呪縛されながらも、光ある未来を希求して彷徨うソリヤとムイタックが、最後に手にしたものとは……。
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2023年1月の直木賞受賞作『地図と拳』が面白かったので、その前作の本書を読んでみました。
満州国を描いた『地図と拳』ほどの完成度はないですが、ポル・ポトによる虐殺を描く上巻、近未来を描く下巻どちらも面白いです。
ちょっとラストが惜しいですが、読ませますね。
小川さんの他の本も読んでみようと思います。
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「あやしい探検隊」の発端となった「東日本何でもケトばす会(東ケト会)」が結成されたのが1963年。
それから60年、正統後継団体として日本全国を飛び回ってきた雑魚釣り隊にも、遂に終宴の時がやってきた。
今作でも北海道余市から宮古島まで自由きままに旅を続けていた隊員たちだったが、そんな活動にもコロナの影が忍び寄り……。
フィナーレは涙雨降る八丈島のキャンプ場での大宴会。
悪天候にもめげずに船で沖に出ていった男たちに、果たして島の女神は微笑んだのだろうか。
「みんなありがとう。おもしろかったよなあ」(雑魚釣り隊隊長・椎名誠)
笑いと感動(?)のシリーズ最終巻!!
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椎名誠さんの雑魚釣り隊シリーズ最終巻です。
「あやしい探検隊」から始まったアウトドアシリーズも本作で最後です。
本作には詳細は書いていないですが、椎名さんはコロナで入院し一時期は危なかったそうです。
また、自宅の階段で転落し骨折されたという事件もあったとか。
という事で、雑魚釣り隊の面々は釣り船で釣っているものの、椎名さんはちょっとだけ釣って、宴会/キャンプに参加するだけという場合も多いです。
そろそろ潮時という事でしょうか。ちょっと寂しいですが。
小川哲「ゲームの王国」上下早川書房
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サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。
貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。
皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。
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「君を殺す」――大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いとふたりの訣別から半世紀が経った。
政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく権力の頂点を目指す。
一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、脳波測定を利用したゲーム〈チャンドゥク〉の開発を、早熟な少年アルンと共に進めていた。
過去の物語に呪縛されながらも、光ある未来を希求して彷徨うソリヤとムイタックが、最後に手にしたものとは……。
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2023年1月の直木賞受賞作『地図と拳』が面白かったので、その前作の本書を読んでみました。
満州国を描いた『地図と拳』ほどの完成度はないですが、ポル・ポトによる虐殺を描く上巻、近未来を描く下巻どちらも面白いです。
ちょっとラストが惜しいですが、読ませますね。
小川さんの他の本も読んでみようと思います。
2023-12-05 20:26
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