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読んだ本(昭和という時代を生きて/同期生/荒野に一騎咆ゆ) [本]

氏家齊一郎/塩野米松(聞き書き)「昭和という時代を生きて」岩波書店

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著者は、大正デモクラシーの香り豊かな家に育ち、敗戦後、東大へ入学する。
渡邉恒雄、網野善彦ら友人を得、読売新聞へ。
その後テレビ界で挫折を体験するも、再びメディア界の頂点に復帰する。
スタジオジブリとの出会いを含めた、聞き書きによる氏家齊一郎半自叙伝。
聞き手は聞き書きの名手である塩野米松が務める。
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日本テレビの社長だった氏家さんの自叙伝です。
高校の同級生が渡邉恒雄で、その縁で東大から読売新聞、そして日本テレビへ入ります。
エリートといっていいでしょうが、率直に語っていて好感持てました。
東大時代に渡邉恒雄と同じく共産党に入党した事や除名、その後の読売新聞、読売グループでの権力闘争や政治の裏側も面白かったです。
ジブリとも縁が深く、この自叙伝はジブリの雑誌「熱風」に掲載されたのですが、氏家さんは2011年に急逝されました。残念です。

一条ゆかり/もりたじゅん/弓月光「同期生」集英社新書

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1967(昭和42)年、集英社の少女漫画雑誌「りぼん」が募集した「第1回りぼん新人漫画賞」は三人の入賞者を輩出した。
後の一条ゆかり、もりたじゅん、弓月光である。
一条は、『デザイナー』『砂の城』『有閑倶楽部』『プライド』などの大ヒットを生み出し、少女漫画界に不動の地位を築いた。
もりたは、いち早く「レディースコミック」の分野を切り拓く一方、漫画家・本宮ひろ志夫人として大作家を支える役割も担った。
三人のうちで唯一の男性である弓月は、少女誌から少年誌・青年誌へと媒体を移しながらも、『エリート狂走曲』『みんなあげちゃう』『甘い生活』など一貫してコメディのヒット作品を生み出し続けている。
彼らの漫画家人生45年とは、どのようなものだったのか。
これは日本の漫画史における貴重な証言である。
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「第1回りぼん新人漫画賞」を受賞して「りぼん」を振り出しに活躍している、一条ゆかり、もりたじゅん、弓月光が自分のマンガ生活を語った本です。
この3人が活躍した頃は少女マンガを良く読んでいたので、色々と懐かしかったです。


真樹日佐夫「荒野に一騎咆ゆ」日本文芸社

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劇画の先駆として疾走し、コミック文化の礎を築き、熱く燃え尽きた梶原一騎の人生は、時としてスキャンダラスな翳りを伴うものでもあった。
本書は、劇画界に身を投じてから死に至るまでの激烈な生きざまを知られざるエピソードを織りまぜながら、実弟・真樹日佐夫が書き下ろす葬送の十点鐘である。
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梶原一騎さんの人生を実弟の真樹日佐夫さんが語った本です。
身近にいた人だけに貴重な証言ですが説明不足な所もあり、斎藤貴男さんの評伝「夕やけを見ていた男」を読んでいたので分かりやすかったです。
真樹さんも昨年亡くなりました。


昭和という時代を生きて

昭和という時代を生きて

  • 作者: 氏家 齊一郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2012/11/16
  • メディア: 単行本



同期生 「りぼん」が生んだ漫画家三人が語る45年 (集英社新書)

同期生 「りぼん」が生んだ漫画家三人が語る45年 (集英社新書)

  • 作者: 一条 ゆかり
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2012/09/14
  • メディア: 新書



荒野に一騎咆ゆ

荒野に一騎咆ゆ

  • 作者: 真樹 日佐夫
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 1987/09
  • メディア: 単行本



兄貴―梶原一騎の夢の残骸 (ちくま文庫)

兄貴―梶原一騎の夢の残骸 (ちくま文庫)

  • 作者: 真樹 日佐夫
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2000/04
  • メディア: 文庫



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