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竹宮惠子「少年の名はジルベール」 [本]

竹宮惠子「少年の名はジルベール」小学館

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少女マンガで革命を起こしたマンガ家の半生記
石ノ森章太郎先生に憧れた郷里・徳島での少女時代。
高校時代にマンガ家デビューし、上京した時に待っていた、出版社からの「缶詰」という極限状況。
のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで「少女マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。
当時、まだタブー視されていた少年同士の恋愛を見事に描ききり、現在のBLの礎を築く大ヒット作品『風と木の詩』執筆秘話。
そして現在、京都精華大学学長として、学生たちに教えている、クリエイターが大切にすべきこととは。
1970年代に『ファラオの墓』『地球(テラ)へ…』などベストセラーを連発して、少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が「創作するということ」を余すことなく語った必読自伝。
漫画ファンはもちろん、そうではない読者からも感動の声が続々と寄せられる「闘いの記」。
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竹宮惠子さんの半生記です。
デビューからの数年間を主に語っているのですが、何と言ってもいわゆる「大泉サロン」の誕生から解消までを本人が語っているのが貴重です。
「大泉サロン」とは、竹宮惠子さんが萩尾望都さんと萩尾さんのペンフレンドだった増山法恵さん(後に竹宮さんのマネージャ兼原作者)の自宅近くのアパートで同居し、そのアパートにその後24年組と呼ばれる少女マンガ家やその予備軍が集って呼ばれた少女マンガの伝説的な場所です。
ちなみにその頃私は友人の妹さんの別冊少女コミックで「ポーの一族」の1篇を読み、少女マンガファンとなります。
竹宮さんが『風と木の詩』を掲載させるためにアンケートで1位になるマンガを描くと連載を始めたのが『ファラオの墓』だという話は知っていましたが、その経緯も詳しく語られます。まるで「バクマン!」みたいな話ですが、事実です。
そして「大泉サロン」の解消は竹宮さんの萩尾さんへの作家としての嫉妬と劣等感からだったという事が語られるのはまさに秘話。
とても面白かったですが、『風と木の詩』が掲載される所で終わっているので続編を読みたいですね。


少年の名はジルベール

少年の名はジルベール

  • 作者: 竹宮 惠子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/01/27
  • メディア: 単行本



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コメント 2

Naka

『風と木の詩』は思い出の作品なので、
この本読もうと思っていて、今手元にあります(^^
楽しみです♪
by Naka (2016-05-04 22:42) 

きさ

Nakaさん、コメント&nice!ありがとうございます。
手元にあるのですか、それは楽しみですね。

by きさ (2016-05-05 00:00) 

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