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ブラッカムの爆撃機/サリア遊廓の聖女 [本]

ロバート・アトキンソン ウェストール「ブラッカムの爆撃機」岩波書店

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イギリスの作家ロバート・ウェストールの作品集。
大戦下の少年たちの友情と恐怖を描く「ブラッカムの爆撃機」の他、「チャス・マッギルの幽霊」「ぼくを作ったもの」の2編に、リンディ・マッキネルによる「ロバート・ウェストールの生涯」と宮崎駿のカラー書き下ろし「タインマスへの旅」を収録。
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2006年に出た本。
オリジナルは1990年に福武書店から刊行されたのですが、ほれ込んだ宮崎駿がウェストールの故郷をたずね「ウェストール幻想 タイ
ンマスへの旅」(コマ漫画、カラー24頁分)を書きおろしています。
小説も面白かったですが、宮崎マンガが読めてさらにお得感ありました。


円城寺忍「サリア遊廓の聖女1-3」ハヤカワ文庫JA

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吟遊詩人マリウスは、旅芸人の一座として、中原最大の歓楽街を擁する、《美と快楽の都》タイスを訪れていた。
一座が評判を呼ぶなか、彼が足を運んだのは、ロイチョイのサリア遊廓。
かつて、モンゴールの公子暗殺の濡れ衣を着せられたマリウスが放浪の末たどりついたこの街で、一人の女性をめぐって、彼の人生を揺るがす大冒険が繰り広げられたのだ。
自身の運命に抗い自由を求めて生きることを選んだ吟遊詩人の魂の物語。
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円城寺忍さんによるグインサーガ外伝新刊です。全3巻3カ月連続刊行。
これは面白かったです。グインの旅芸人一座としてタイスを訪れたマリウスが、モンゴール公子暗殺後に訪れた過去の冒険を回想します。
最終巻で過去の事件の伏線が鮮やかに解決されるのが良かった。
読み応えありました。


ブラッカムの爆撃機

ブラッカムの爆撃機

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2006/10/05
  • メディア: 単行本



サリア遊廓の聖女 1 (ハヤカワ文庫JA)

サリア遊廓の聖女 1 (ハヤカワ文庫JA)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2023/03/23
  • メディア: 文庫



サリア遊廓の聖女 2 (ハヤカワ文庫JA)

サリア遊廓の聖女 2 (ハヤカワ文庫JA)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2023/04/25
  • メディア: 文庫



サリア遊廓の聖女 3 (ハヤカワ文庫JA)

サリア遊廓の聖女 3 (ハヤカワ文庫JA)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2023/05/23
  • メディア: 文庫



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流れる [映画]

「流れる」DVDで見ました。

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大川端に程近い東京の花街。芸者置屋つたの家に、職業紹介所から女中梨花がお目見得に来た。
夫は一昨年、子供も昨年死んだという梨花は、女将つた奴のお目見得も無事に済み、お春と名も変えられて住込む。
早速使いに出された食料品屋の親爺は、払いが悪いか良い顔をしない。
家に戻ると、つた奴と腹違いの姉、鬼子母神のおとよが借金の催促に坐り込んでいる。
この家も抵当に入っているんだと教えてくれた芸妓染香も、おとよに借金がある。おとよは、つた奴に旦那を世話して借金整理の腹だが、つた奴は乗り気でない
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1956年製作の東宝映画です。監督は成瀬巳喜男。原作は幸田文。
女優陣の演技が素晴らしい。
主演の田中絹代はもちろん、山田五十鈴、高峰秀子、杉村春子、栗島すみ子らの演技に圧倒されます。
特に高峰秀子が素晴らしい。
加東大介と宮口精二は7人の侍の二人ですが、印象ちがいますね。
仲谷昇が若い。
成瀬監督の演出も良かったです。

監督 成瀬巳喜男
原作 幸田文
脚本 田中澄江、井手俊郎
音楽 斎藤一郎
梨花(お春):田中絹代
つた奴:山田五十鈴
勝代:高峰秀子
なな子:岡田茉莉子
染香:杉村春子
お浜:栗島すみ子(特別出演)
米子:中北千枝子
高木:加東大介
不二子(米子の娘):松山なつ子
おとよ:賀原夏子
なみ江:泉千代
なみ江の伯父:宮口精二
佐伯(お浜の甥):仲谷昇
乾物屋主人:上田吉二郎
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