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身体のリアル/私が最も尊敬する外交官 [本]

押井守/最上和子「身体のリアル」KADOKAWA

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押井守×最上和子の身体論! 押井家の謎にまで迫ります!
押井守監督の実の姉にして舞踏家:最上和子との対話!
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押井守さんの岡部いさくさんとの「戦争のリアル」今野敏さんとの「武道のリアル」に続く三部作の完結編。
最上和子さんは押井さんの姉で舞踏家。
押井家の謎、特に探偵をしていたという父親が語られる1章が面白い。
舞踏家の姉と拳法をやっている弟の語る身体論は面白いですが、実際に体を動かしていない私にはちょっと難しかった。
個人的には「戦争のリアル」が一番面白かったですが、「武道のリアル」「身体のリアル」は武道とかやっている人には参考になるかも。


佐藤優「私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六」講談社

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日本の外交官と外務省の隅々までを知り尽くす佐藤優が、これまでに接した当事者のなかで能力、実績、人格ともに最高に評価するのが吉野文六氏。95歳。
吉野氏は、沖縄返還において日米両政府間に密約が存在したことを、2006年に日本側の交渉当時者として初めて明らかにした。
アメリカ局長、外務審議官、旧西ドイツ大使などを歴任した外交官の「職業的良心」はいかに生まれ、形成されていったのか。
旧制高校時代に身に叩き込んだ英米系哲学、帝国大学での学生記者経験、高等文官試験を行政科・司法科・外交科すべて合格し、外務省へ入省。
真珠湾攻撃前夜の太平洋を横断、たどりついた北米大陸での見聞、動乱の欧州を視察してベルリンへ。
松岡洋右外相、野村吉三郎駐米特命全権大使らのエピソードや、各在外公館でおこなわれていた諜報活動、またソ連のドイツ侵攻時に、在ベルリン大使館から南方へ避難した大島浩大使からの下された決死の司令。
1945年5月ナチス・ドイツ第三帝国が崩壊する瞬間に立ち会う。そして命を賭してシベリア鉄道横断からの帰国。
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これは面白かった。
佐藤優さんが吉野文六さんの生い立ちから外交官になり九死に一生を得てシベリア鉄道で帰国するまでを描きます。
陥落したベルリンの日本大使館にソビエト兵がやってくる所から始まり、太平洋を横断してのアメリカ、大西洋を渡り、欧州を横断しベルリンへ。
1941年当時、シベリア鉄道には人数制限があり、太平洋経由でベルリンに向かいます。
ベルリンで終戦後、シベリア鉄道で帰国するのですが、満州から日本へ帰る事ができたのも運が良かったですね。
しばらくするとソビエトが満州に攻め込んで来るわけですから。
2014年に出た本ですが、吉野さんは2015年に亡くなっています。
今月16日に文庫化されます。文庫で増補されているか気になります。


身体のリアル

身体のリアル

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/10/04
  • メディア: 単行本



私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六

私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六

  • 作者: 佐藤 優
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/08/08
  • メディア: 単行本



戦時下の外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六 (講談社文庫)

戦時下の外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六 (講談社文庫)

  • 作者: 佐藤優
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/02/16
  • メディア: Kindle版



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