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死刑執行人もまた死す [映画]

「死刑執行人もまた死す」見ました。

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所は独軍占領下のプラハ。暗殺犯であるフランツ医師は追跡の包囲網の中で、マーシャの機転によって危機を救われ、そのまま彼女の家に匿われる。
ゲシュタポは犯人が捕まるまで、市民の無差別殺害を宣言。マーシャの父も連行される。
父を救うため、フランツに自首を請うマーシャだが、彼はレジスタンス活動の意義を説き、取り合わない。
やがて、彼の身にも危険が迫るが、マーシャを始めとする市民たちの偽証で、ナチ側のスパイだったチャカが暗殺犯に仕立てあげられる……。
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フリッツ・ラング監督のチェコ総督のラインハルト暗殺事件をテーマにした映画です。
さすがはラング監督、サスペンスの効いた演出で見せますね。
実際のラインハルト暗殺事件とはかなり違いフィクショナルな設定になっていますが、サスペンスが効いて面白い。
実際にナチスは人質を取ったのでそれを題材に犯人を知ってしまって、父親を人質に取られる女性の苦悩をテーマにしています。
悪役を演じるジーン・ロックハートの熱演が印象に残りました。
ラスト近く主人公の父親が息子への遺言として「自由になったチェコ」の話をするシーンが感動的です。
ですが、この映画は1943年に作られたのですが、その後ナチスドイツは滅びますが、チェコがソビエトの圧政に苦悩する事を知っているので、複雑な思いがありました。

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監督 フリッツ・ラング
脚本 ジョン・ウェクスリー
原案 フリッツ・ラング、ベルトルト・ブレヒト
音楽 ハンス・アイスラー
フランツ・スヴォボダ医師(カレル・ヴァニヤック): ブライアン・ドンレヴィ
ステファン・ノヴォトニー教授: ウォルター・ブレナン
マーシャ・ノヴォトニー: アンナ・リー
ヤン・ホラク: デニス・オキーフ
エミール・チャカ: ジーン・ロックハート

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羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来 [映画]

「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」見ました。

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中国で動画サイトのフラッシュアニメから人気に火がついたファンタジーアニメの劇場版。
自然破壊により妖精たちの居場所が失われた世界で、黒猫の妖精が新たな住みかを探し求める。
漫画家でアニメ監督のMTJJが原作と監督、脚本を兼ね、制作をMTJJが代表を務めるアニメ制作会社の北京寒木春華動画技術有限公司が手掛ける。
ボイスキャストは、花澤香菜や宮野真守、櫻井孝宏などが担当する。
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中国のファンタジーアニメです。面白かったです。
主人公のシャオヘイが可愛い。
元はWebアニメだそうで、この劇場版は本編の前日譚(4年前の物語)だそうです。
善と悪が簡単に割り切れないというテーマが興味深いですね。
ラストの超能力バトルはAKIRAを連想しました。

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監督 MTJJ木頭
脚本 MTJJ木頭、彭可欣、風息神泪
シャオヘイ / 小黒 - 山新 / 花澤香菜
ムゲン / 無限 - 劉明月 / 宮野真守
フーシー / 風息 - ?祥海 / 櫻井孝宏
ロジュ / 洛竹 - 叮当 / 松岡禎丞
シューファイ / 虚淮 - 夏侯落楓 / 斉藤壮馬
テンフー / 天虎 - 図特哈蒙 / 杉田智和
ナタ / - 山新 / 水瀬いのり
シュイ / 若水 - / 豊崎愛生
キュウ爺 / 鳩老 - / チョー
パンジン / 潘靖(館長) - / 大塚芳忠
紫羅蘭(花の妖精) - / 宇垣美里
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新・座頭市物語

「新・座頭市物語」をDVDで見ました。

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久しぶりに故郷の笠間に足を向けた市は、鬼怒川の温泉宿でかつて彼に斬られた関の堪兵ヱの弟、安彦の島吉と子分たちに襲われる。
偶然、その決闘の場に居合わせたのは、市の剣の師匠・伴野弥十郎であった。
数年ぶりに対面する弥十郎の妹・弥生は市に変わらぬやさしさで接してくれた・・・。
心ならずも師匠と斬りあう羽目に陥った市の姿を描くシリーズ第3作。
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座頭市シリーズの3作目です。本作からカラーとなります。
配役が豪華です。市の剣の師匠に河津清三郎、その妹が坪内ミキ子、兄の敵と狙うやくざが須賀不二男。
前作にも出ていた伊達三郎、後に東映でも活躍する遠藤辰雄も出ています。
田中徳三の演出も良く見せました。

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監督 田中徳三
脚本 犬塚稔、梅林喜久生
原作 子母沢寛
音楽 伊福部昭
座頭市:勝新太郎
伴野弥十郎:河津清三郎
弥生:坪内ミキ子
安彦の島吉:須賀不二男
馬蔵:中村豊
奥井紀之助:丹羽又三郎
おきぬ:真城千都世
お薪:近藤美恵子
安蔵:伊達三郎
七五三吉:遠藤辰雄
山田靖之助:杉山昌三九
神田欽吾:高倉一郎
神田陣八郎:南部彰三
お茂:武智豊子
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忘れられそうで忘れられない映画/日本SF誕生 [本]

和田誠「忘れられそうで忘れられない映画」ワイズ出版

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2011年から断続的に綴られた忘れられそうで忘れられない19作品の映画たち。
和田誠全篇書き下ろし映画エッセイ。
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和田誠さん最後の映画エッセイです。
あまり有名でないが和田さんが大好きな映画19本を取り上げて細かく語ります。
ほとんど見ていませんが、「原始怪獣現わる」はテレビで見たかな。
「放射能X」もモンスター映画ファンには有名ですね。
見ていない映画が多いですが、とても面白かったです。
機会があれば見てみたいと思います。


豊田有恒「日本SF誕生 空想と科学の作家たち」勉誠出版

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小松左京・星新一・筒井康隆…日本のSFが若かったころ。
1960年代初頭、SFは未知のジャンルだった。不可思議な現象と科学に好奇心を燃やし、SFを広めようと苦闘する作家たちの物語。
『SFマガジン』『宇宙塵』から「宇宙戦艦ヤマト」へ。
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豊田有恒さんが、日本SFの創成期について書いた本です。
大阪万博と連動したSFシンポジウムの話が貴重。
クラークやフレドリック・ポールやジュディス・メリルが来日したんですね。
SFの世界では有名な覆面座談会と福島正美との葛藤も書いています。


忘れられそうで忘れられない映画

忘れられそうで忘れられない映画

  • 作者: 和田誠
  • 出版社/メーカー: ワイズ出版
  • 発売日: 2018/10/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



日本SF誕生―空想と科学の作家たち

日本SF誕生―空想と科学の作家たち

  • 作者: 豊田有恒
  • 出版社/メーカー: 勉誠出版
  • 発売日: 2019/07/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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ソラリスの著者 [映画]

「ソラリスの著者」見ました。

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ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムのドキュメンタリー映画です。
ポーランド映画祭2020で見ました。
ソビエトのタルコフスキー監督、アメリカのソダーバーグ監督に映画化された『ソラリスの陽のもとに』が有名ですが、他にもたくさん名作があります。
レム本人とレムの研究者の語るレムの生涯が印象的です。
やはり20代に祖国がナチス・ドイツに占領され、レジスタンスに関わった事、その後生地のルヴフがソ連に割譲されクラクフに移住、ソビエトの影響下で作家となるという苦労があの哲学的な作風の元でしょうね。
ポーランド戒厳令時の1982年に西ベルリン、1983年から5年間ウィーンに移住していた事も初めて知りました。

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ポーランド映画祭2020
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/movie-3973.html

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監督 ボリス・ランコシュ
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森博嗣「馬鹿と嘘の弓」 [本]

森博嗣「馬鹿と嘘の弓」講談社ノベルズ


森さんのシリーズ作品の展開に多少触れています。



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探偵は匿名の依頼を受け、ホームレス青年の調査を開始した。
対象は穏やかで理知的。危険のない人物と判断し、嵐の夜、街を彷徨う彼に声をかけた。
その生い立ちや暮らしぶりを知るにつれ、何のために彼の調査を続けるのか、探偵は疑問に感じ始める。
青年と面識のあった老ホームレスが、路上で倒れ、死亡した。
彼は、1年半まえまで大学で教鞭を執っていた元教授で、遺品からは青年の写真が見つかった。
それは依頼人から送られたのと同じものだった。
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森博嗣さんの新作。
シリーズ外作品という事ですが、Gシリーズの加部谷恵美とXシリーズの小川令子がコンビで登場します。
時系列的にはXシリーズ最終作のダマシ×ダマシのちょっと後か。
そういえば、、GシリーズとXシリーズの最後は融合するという話があったので、本作がそうなのかな。
加部谷と小川は二人で探偵事務所で調査をしています。
その対象のホームレス青年の調査で事件が起きます。
ラストは思わぬ方向に進み、ショッキングな展開になります。
森さんはおそらくこの続きは書かないかもしれませんが、加部谷・小川コンビの掛け合いが楽しいので、このコンビの探偵ものを読みたいと思いますが、どうかなあ。


馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow (講談社ノベルス)

馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow (講談社ノベルス)

  • 作者: 森博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/10/07
  • メディア: Kindle版



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続・座頭市物語 [映画]

「続・座頭市物語」をDVDで見ました。

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勝新太郎主演の傑作時代劇シリーズの第2作目。
座頭の市と平手酒造の壮絶な戦いから1年後、市は黒田家の殿様から命を狙われ、ヤクザの勘兵衛一家ら刺客に襲われる。
彼らを退けていく市の前に、今度は謎の浪人が現れる。しかし、その男は市の実兄だった。
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座頭市の2作目です。
勝新太郎の実兄の城健三朗(若山富三郎)が市の兄を演じます。
1作目の半年後に公開されただけあってちょっとお話は荒っぽいかな。
ですが、城健三朗はさすがの迫力。1作目の登場人物も登場して見せました。
水谷良重もいいですね。

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原作:子母沢寛
脚本:犬塚稔
監督:森一生
撮影:本多省三
録音:林土太郎
音楽:斎藤一郎
美術:太田誠一
照明:伊藤貞一
編集:谷口登司夫
スチール:浅田延之助
助監督:井上昭
座頭市:勝新太郎
渚の与四郎:城健三朗
お節:水谷良重
おたね:万里昌代
鏡の三蔵:中村豊
関の勘兵衛:沢村宗之助
飯岡助五郎:柳永二郎
民五郎:杉山昌三九
吉田甲斐:嵐三右衛門
弥平:山路義人
黒田越前守:春本富士夫
勘造:水原浩一
森助:伊達三郎
白石左門:南条新太郎
柏屋五右衛門:南部
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だから、何。/闇中の星 [本]

中野翠「だから、何。」毎日新聞出版

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桜散る昭和は遠くなりにけりーー時代は何まわりもして、昔も懐かしいけど、やっぱり今がいちばんと思いたい!
平成から令和へ、年間映画ベストテン、貴景勝と炎鵬、イチロー引退、歌舞伎の子役たち、ラグビーW杯の快挙......いろいろあった2019年を総まくり。
自筆イラスト&自作句もたのしい世俗観察コラム集です!
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中野翠さんのサンデー毎日連載のコラム集です。
2019年末に出た2018年末~2019年末をまとめた物。
個人的には中野さんの映画の好みには多少異論はありますが、コラムは面白い。
昨年も面白かったですが、もうすぐ出る今年分はさらに興味深いです。


五代ゆう「闇中の星 グイン・サーガ 147」ハヤカワ文庫JA

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アルド・ナリスの妖しい力を目撃したグイン一行はいったんクリスタルを離れることにする。
しかしそこへ新たに闇からの脅威が襲いかかる!
一方、沿海州ヴァラキアでは、ボルゴ・ヴァレンが、反対を受けながらも執拗にクリスタルへの派兵を画策し、モンゴールでは、国を顧みようとしないイシュトヴァーンへの不満から、その不在を突いて、反乱のうねりが高まっていた。
パロの崩壊は、各地に不穏な情勢をもたらしていた。
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五代ゆうさんのグインサーガ147巻です。
五代ゆうさんだけになっての6作目。相変わらず面白いですね。
前々巻グインはアルド・ナリスと再会します。
その後も色々あって早くナリスの正体を知りたいです。
その他にもゴーラ、ケイロニア、ヴァラキアと色々と展開が興味深く、続巻が大変楽しみです。


だから、何。

だから、何。

  • 作者: 中野 翠
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞出版
  • 発売日: 2019/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



闇中【あんちゅう】の星 (ハヤカワ文庫JA)

闇中【あんちゅう】の星 (ハヤカワ文庫JA)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2020/07/02
  • メディア: 文庫



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女賭博師 壷くらべ [映画]

「女賭博師 壷くらべ」見ました。

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寺尾組に所属する大滝銀子の父・倉吉は、小田原のシマを賭けて、前川興業の吹き寄せの精次と対戦中、巧妙な罠に落ち、イカサマの汚名をかぶって殺された。
倉吉を助けようとした銀子もドスで背中をえぐられ、真っ暗闇の海原へ投げ込まれた。
生死をさまよいながら漂流中の銀子は、ちょうど通りかかった漁師の仙吉に助けられ、九死に一生を得た。
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神保町シアターの「没後30年異端の美学――大映の成田三樹夫」特集で見ました。
江波杏子主演の女賭博師シリーズの16作。
シリーズ始めて見たのですが、江波杏子がいいですね。本人はこの役は好きではなかったそうですが。
いきなりボートから死人を海に捨てるというショッキングな始まり。
江波杏子も海に投げ込まれますが、後に生きていた事が分かります。
江波杏子のライバルの壺振り師で丸山明宏(現:美輪明宏)が出ているのもポイント高い。
成田三樹夫は本作では壺振り師で江波杏子の父の死の原因を作った男。
ですが、卑怯な手を使った組長と葛藤があるという陰影のある役です。
出番もたっぷりでクレジットも江波杏子に続く二番目なので見ごたえがありました。
ちなみに江波杏子の曾祖父は最後に沖田総司を匿った植木職人の柴田平五郎だそうです。

「没後30年異端の美学――大映の成田三樹夫」
https://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/narita.html

今回の6作はどれも成田三樹夫の出番が多く、成田さんファンにはお勧めです。

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監督・脚本: 井上芳夫
脚本: 高岩肇
撮影: 小林節雄
録音: 奥村幸雄
音楽: 鏑木創
美術: 高橋康一
照明: 渡辺長治
江波杏子
丸山明宏(美輪明宏)
成田三樹夫
真山知子
高橋昌也
北龍二
園井啓介
上野山功一
大川修
豪健司
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ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒 [映画]

「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」見ました。

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『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』などのLAIKAによるストップモーションアニメ。
ある研究者が、人類の遠い祖先だという生きる化石と一緒に旅に出る。
監督は『パラノーマン ブライス・ホローの謎』などのクリス・バトラー。
ヒュー・ジャックマン、ザック・ガリフィナーキスのほか、ゾーイ・サルダナ、エマ・トンプソンらがボイスキャストを務めている。
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LAIKAのストップモーションアニメ新作です。
さすがはLAIKA、映像は素晴らしい。
声のヒュー・ジャックマン、ザック・ガリフィナーキス、ゾーイ・サルダナ、エマ・トンプソンらの演技も楽しい。
評はいいのですが、アメリカではあまりお客さん入らなかったとか。
最後のクリフハンガーが盛り上がります。

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監督 クリス・バトラー
脚本 クリス・バトラー
製作 トラヴィス・ナイト、アリアンヌ・サトナー
音楽 カーター・バーウェル
ザック・ガリフィアナキス - ミスター・リンク/スーザン
ヒュー・ジャックマン - ライオネル・フロスト卿
ゾーイ・サルダナ - アデリーナ・フォートライト
スティーヴン・フライ - ピゴット=ダンスビー卿
ティモシー・オリファント - ウィラード・ステンク
エマ・トンプソン - ドーラ、イエティの長老
アムリタ・アチャリア - アマ・ラフマ
マット・ルーカス - ミスター・コリック
デヴィッド・ウォリアムス - レミュエル・リント
チン・ヴァルデス=アラン - ガム
アダム・ゴドリー - ビルジ卿
ニール・ディクソン - ミスター・ロイロット
イアン・ラスキン - スクリヴナー卿
マシュー・ウルフ - ランズボトム卿
ダレン・リチャードソン - アルフィー
アラン・シェアーマン - エントウィッスル卿
ジャック・ブレシング - マクヴィティ
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